8-恐怖 ページ19
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𝑌𝑜𝑢-𝑠𝑖𝑑𝑒
「A、お粥作ったから食べれるなら食べ......A、」
ポロポロと自然と流れてくる涙を、拭いもせずにこぼし続けていると。
お粥を持ってきた傑が目を見開いて急いでベッドに来た。
「どうしたの、頭痛酷い?
病院行く?」
『......傑。
私、わかんないの。
なんで泣いてるのか』
「...?
頭が痛いんじゃないのかい?」
『......、ごめんね。
嘘ついた』
「嘘、?」
吃驚しているような悲しいような顔をされて、思わず私の胸が痛む。
...やっぱり迷惑だよね。
『私、任務行くのが怖い』
思わず本音が口から溢れると。
傑がベッドに座ってきて、私をゆっくりと抱きしめた。
「...言っていいよ、A」
『っ、!』
「無理しなくていいんだ。
何も、我慢することはない」
優しい声でそう言われて、涙が止めどなく流れ出した。
『死んじゃうんじゃないかって思って、それで怖くって、』
「うん」
『でも誰にも言えなくて、迷惑だろうなって考えてたら言えなくなってて。
っ、私、どうした、らっ、いいのかわかんなくなったっ』
「......辛かったよね。
一人にさせてごめんね」
心の闇を全て吐き出すと、強く強く抱きしめられる。
なのに、口から出る言葉は全部優しくて。
「我慢しなくていいんだ」
今までの思いが、全て溶けていくような気分になった。
((ありがとう、傑))
(これからは我慢しちゃダメだよ)
((うん))
(...私だけにでも言ってくれなかったのはちょっとショックだった)
((えぇごめん......))
璃来さん、リクエストありがとうございました
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