7-サンタクロース※ ページ17
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𝑌𝑜𝑢-𝑠𝑖𝑑𝑒
「付けてあげる」
傑は、私の手からネックレスを取って首の後ろに手を回し始めた。
すると、突然目の前が暗くなって唇に何かが触れた。
『...え、いま』
「......よし、はい付いたよ。
うん、ちゃんと似合ってる」
『あ、ありがとう......じゃなくて!』
「ん?」
『何勝手にキスしてるの』
「したかった」
満面の笑みでそう告げる傑のお腹をグーパンチする。
軽々と受けられたその手は、知らず知らずのうちに解かれて指が絡まった。
「今日はさ、クリスマスなんだよ」
『そうだけど、』
「しかもね。
タイミングがよくて、私はAに触れたいんだ」
『それは知らない』
何言い始めてるんだこの人は。
何気に近づいてきてるし。
「いつにも増して気持ちも昂ってる」
『......あそ』
「それに、ムードも最高だ」
『はい』
「となると?」
『となると?』
そこまで言うと、傑の顔がグイッと近寄り、その距離数センチとなった。
鼻くっついてる。
「...抱くしかないよね」
『ちょっと待っんッ!』
決定的な単語を発せられ、衝動的に体を離そうとすると遠慮なく唇を合わせられた。
軽かったものは数秒も経たないうちに深いものへと変わっていく。
さっきまで笑い声で満たされていた部屋は、いつの間にか水音だけになっていた。
「ベッド...行こうか」
『ッ......』
横抱きにされて寝室まで連れられる。
ベッドに倒されると、上から傑が被さってきた。
「......いい?」
『...ッ......優しく、して』
「......ごめん、無理かも」
ちゃんと会話ができたのは、これが最後。
((優しくしてって言ったじゃん...!))
(するつもりだったけど、Aが、)
((私が何...?))
(優しく、とか言って煽ってきたのが悪い)
((別れる))
(わかれ...わか、わ!?え、待って、A!?)
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