【鬼滅の刃】静柱は騒がしい。

漆 ページ8

『えーと、君がぜんいっちゃんやな？』

「…えっ？！あ、はい？はいぃ！！」

『君も、よぉ頑張ったね』


綺麗な微笑みを向けられる善逸。
炭治郎と違って真正面からこの男の顔を見た事がなかった善逸は、思わずあんぐりと口を開けた。









…………何この綺麗すぎる顔面。









えへへ…そりゃどうも…、と口角をだらしなく上げる善逸。ハッと我にかえるが時すでに遅し。
Aはその顔を見てアハハと陽気に笑った。


「なんで俺男相手に顔緩んでんだ？は？訳わかんないてか何だよとんだ美丈夫かよ滅べよ顔面偏差値高すぎなんだよおかしくない？」



『あら、なんや急に喋るなぁぜんいっちゃん。』









･









「あの、閼伽さん」


『Aな』


「あ、えと…Aさん」



なーに？と首を傾げるA。
サラっと紫色の髪が揺れて、Aの白い肌に影を作った。




｢反対、しないんですか？」





純粋な疑問である。


炭治郎が柱合会議で出会った柱たちは、義勇を除いて全員が渋い顔をした。
鬼ならば斬るべきだ、これは隊律違反だと次々と溢れ出る反対意見。
御館様の声があってもなお、快く納得はしなかったのに、Aは炭治郎の説明だけで納得した様子。
斜め上の反応をしたAに炭治郎自身が不安になるくらいだ。

捌→←陸

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