卌伍 ページ47
「もう1回だァ!!アンミツ!モンザエモン!ヒョロ野郎倒すぞ!!!」
「善逸だっての!」
「炭治郎だ!!」
『あははは、元気ええなぁ…
……………てかいまヒョロ野郎言うたな!?』
それはただの悪口!悪口やでいのちゃん!と大騒ぎのA。でかい図体で喚く姿は何だかとても……カッコ悪かった。
しれっとしていれば憧れの対象になりえただろうが、生憎これが素のAである。
そしてまだまだ続く若い隊士3人ともうすぐ三十路の男1人のだるまさんがころんだ(鬼殺隊独自の鬼畜ルール)。
オニに見つかっていなければどんな近づき方をしても構わない、そうこれはむしろ、気配を感じる訓練と化していた。だが、誰がオニにななろうともAを見つけるのは至難の業であった。
何せ背を向けた途端にオニのいる木まで移動してしまうので、見つけようと躍起になってもそう簡単には見つからずじまい。
見つけたとしても止まっているので失格には出来ない。
「…………勝てねェ…」
「Aさん口笛吹いちゃってるぞ」
「かなり上手いの腹立つんだけど」
木の上で寝転がりながら口笛を吹くAを見上げながら3人は作戦を練る。
この攻防はもう既に3対1になっていた。無論、鬼が3人である。
ころんだ!とふりかえるタイミングをずらして時間差攻撃を仕掛けようにもAには勝てていない。
『若い子はまだまだやなぁ〜。速さじゃ俺には勝てへんか??』
遊んで覚えさせる。これがAの教えることに対しての主体となる考え方であった。
教師としての自分然り、生徒然り、楽しまないとやっていられない。
その考え方も幸を結び、この場にいる若手隊士3人は、口では文句を言いつつも良い笑顔を浮かべている。
流石、2年間隊士の教育をしていただけはある。Aは訓練を訓練と思わせないのがうまかった。
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隆弘 - 誕生日一緒だァァァァァ⁉︎今日から読み始めるので楽しみって感じです‼︎ (2022年7月25日 0時) (レス) @page1 id: 4c1fa166fb (このIDを非表示/違反報告)
タロ。(プロフ) - 拙い説明で申し訳ありません……!ですが、ありがとうございます! (2020年1月21日 18時) (レス) id: a185b79d93 (このIDを非表示/違反報告)
タロ。(プロフ) - ルルさん» ご指摘ありがとうございます!紛らわしい書き方をして申し訳ございません…あくまで、炭治郎には火の呼吸という認識をワザとさせています。その後の閼伽が「日…ではない」と語っていますので、ここの間違いは意図的となります (2020年1月21日 18時) (レス) id: a185b79d93 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 珊しちでした (2020年1月21日 17時) (レス) id: 2200c5b181 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 珊じゅう話の炭次郎が言ってる呼吸が日の呼吸ではなく火の呼吸になってます (2020年1月21日 17時) (レス) id: 2200c5b181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タロ。 | 作成日時:2019年9月25日 21時