“……転生?”
“冗談は止してくれよ”
二度と。
“……本当なの? 嘘でしょ……”
“は……どういう、ことだ”
二度と。
“俺たちの本当の娘はどこにいったんだ?”
“貴女が娘の人生を乗っ取ったってこと?”
二度と。
私は喉から今にも漏れそうな嗚咽をぐっと噛み殺し、涙でぐしゃぐしゃの顔を拭って呟いた。
「信じるものか」
――これは、孤独を選んだ天邪鬼の話。
〜〜〜〜〜〜〜〜
初弦です。傍観者シリーズで書いたネタを投下。三人称練習台も兼ねた赤井オチのお話です。BGMは「拝啓、いつかの君へ」や「ローリンガール」を想定。
もしも転生者が親に受け入れられなかったらどうなるのか、というわけでこのスタート。最初から仄暗い。
全てを演技で塗り固めることを決めた少女と、その態度を何とかして溶かそうとする赤井秀一のお話。
読んでいただければ幸いです。
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作者名:初弦 | 作者ホームページ:http:/
作成日時:2016年7月26日 19時