能力 204 ページ6
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｢…そ、れって………｣
潜の話がおわり静まり返った空間にリエーフの掠れた声が響く、だがその先の言葉は音にならなかった。
それは他のみんなも一緒で、色々な情報が入り交じり、そしてどこから手を付けていいのか分からないのだ。
困惑と焦りの表情が滲む。
そんな中、ふと岩泉はAの方を見た。
何となく、信頼している幼馴染みがあそこまで言う奴はこんな時どんな顔をしているのだろう、と気になったのだ。
しかし、彼はそのことを少し後悔した
｢(顔が、違う)｣
そう、違うのだ。
他の皆が困惑や怒りに表情を染める中、彼女は怒りも困惑も見せず、ただ潜の顔を、目を見つめている。
それを見て分かった、考え方も見え方も多分コイツには岩泉と全く違うように見えているのだろう。その事実に彼は少し悔しいと思った。
その目は、全てを見透かすように恐ろしい。
｢く、ぐり………お前……｣
優しくも、どこか怒りの滲んだ大将の声。それを聞いて潜は肩を震わせ、子供のように言い訳を紡ぐ。
｢お、おれは、ただ、役にたちたくて……ただそれだけでっ、！！｣
｢だとしても………こうなった以上、俺はこの地を納める長として、お前に罰を与えなきゃいけない｣
｢ｯ………｣
罰を与える、その言葉に彼はショックを受けたように目を見開き、そして固まる。溢れ落ちそうな涙がキラキラ光る
｢た、い……しょう、さま｣
｢…………っ｣
途切れとぎれに名前を呼ばれ、大将は思わず下唇を噛む。しかし、ゆっくりと右腕を上げその掌を彼に向ける。
｢…………｣
潜はもう何も言わず、動きもしなかった。
ただ大将の方を見てその現実を受け入れたように、初めとなんら変わらない表情を向けていた。きっと彼の内には諦めや悲しみ、そして僅かな幸福があるのだろう。
｢大将様｣
｢…ｯ｣
｢………ありがとう、ございます。｣
潜のその言葉を最後に、辺りは眩い光に包まれる。
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サヤカ(プロフ) - いちばん、大好きです。こんなにも読み返した作品今までにないです。心無い言葉ではなく我々の感謝に目を向けてください。応援しています。 (2022年10月19日 16時) (
レス) @page50 id: 61500f37b5 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊蒼 - すっごく面白いです！友達にもおすすめしちゃった！！ (2022年9月22日 17時) (レス) @page50 id: 9b1ede6104 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ずっと応援しています！最高に面白くて、毎回更新されてないかなぁと見に来ていました！次回作、本当におめでとうございます！！とても読みやすくて、本当にHQ作品の中で一番好きな作品です。何回も読み直させてもらっています。次回作も楽しみにしています！ (2022年6月15日 16時) (レス) @page50 id: 68bcf78704 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - 油揚げさん» いつもコメントありがとうございます。新作のコメントも読ませて頂きました。しかし、悲しいことに無意味な低評価が多くメンタルにも影響がありそうなので作り直させて頂きました。いつも本当にありがとうございます🙇♂️ (2022年5月18日 8時) (レス) id: f85dcebcdc (このIDを非表示/違反報告)
油揚げ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！めちゃくちゃ嬉しいです！！！ (2022年4月19日 9時) (レス) @page48 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
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