能力 213 ページ15
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「………A、あーー………突然祭りって言われても、訳が分かんねぇから……その、説明してくれ」
岩泉がそう聞くと、Aは「あぁ、なるほど!」と手を叩き説明を始めた。
「まず、この拗れまくった状況をひとつずつ分けて考えましょう。」
そう言って彼女は右手の人差し指をピンと伸ばす。
「ひとつ、誘拐した人たちをどう説得するか。ふたつ、村の人たちの誤解をどう解くまたは解決するか。みっつ、君たちへの罰をどうするか。よっつ、大将さんの恋の行方。大まかに言えばこの4つ」
罰の話はAが勝手に決めたんだろう。と思うも、悪いことをしているのは事実なので何も言えない大将。
だが最後のはわざわざ公言する必要あったのか。今更だがそこまでハッキリ言われると流石に恥ずかしい。
「これらを一気に解決しちゃう案がお祭りなんです」
彼女はそう言うとニコリと笑う。
だが、やはり意味が分からない。
「ひとつ確認なんですが、数年前から戸美神社へのお供え物が行われなくなったというのは本当なんですか?」
「えっ、あー、うん。そういえば最近来てないね。なんでかは知らないけど……」
一体なんの関係があるのだろう。
そう疑問に思うも、大将は答える。
「そのお供え物なんですが、なんでも新しい村長が新鮮な野菜を山に供えるのは勿体ないと、辞めてしまったらしいんですよねぇ」
「……は?」
戸美神社の面々が意味がわからない、と顔を歪める。
そこまで来て、北が「あっ」と声を上げる。
北がAの方を見ると、彼女はニヤリと口角を上げた。その顔はなんともずる賢い。
「もしかして………」
「ええ、奉納の中止、山で起こった神隠しとも取れる行方不明事件、そして、お祭り……………」
そこで、頭のキレる方々が数名、ハッと顔を上げる。
本来、祭りとは「神様を感謝する」こと。
季節に感謝し人々を繋ぐための欠かせないことなのだ
この作戦が成功すれば、この大変な状況を隠しつつ村長や学校へ報告ができるし、潜には祭りの中で何かしらの罰を与えればいい。さらに祭りが成功すれば、社会貢献及び市町村への活性化活動への参加と龍堂の株も上げられる。
一石二鳥……いや、三鳥作戦………
「名付けて、『神様怒っちゃたから鎮めるために祭りして、ついでに龍堂の株上げちゃおうぜ!』作戦!!」
Aはネーミングセンスが破滅的だった。
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サヤカ(プロフ) - いちばん、大好きです。こんなにも読み返した作品今までにないです。心無い言葉ではなく我々の感謝に目を向けてください。応援しています。 (2022年10月19日 16時) (レス) @page50 id: 61500f37b5 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊蒼 - すっごく面白いです!友達にもおすすめしちゃった!! (2022年9月22日 17時) (レス) @page50 id: 9b1ede6104 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ずっと応援しています!最高に面白くて、毎回更新されてないかなぁと見に来ていました!次回作、本当におめでとうございます!!とても読みやすくて、本当にHQ作品の中で一番好きな作品です。何回も読み直させてもらっています。次回作も楽しみにしています! (2022年6月15日 16時) (レス) @page50 id: 68bcf78704 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - 油揚げさん» いつもコメントありがとうございます。新作のコメントも読ませて頂きました。しかし、悲しいことに無意味な低評価が多くメンタルにも影響がありそうなので作り直させて頂きました。いつも本当にありがとうございます🙇♂️ (2022年5月18日 8時) (レス) id: f85dcebcdc (このIDを非表示/違反報告)
油揚げ(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!めちゃくちゃ嬉しいです!!! (2022年4月19日 9時) (レス) @page48 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
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