【HQ.能力パロ】話をしよう

能力 44 ページ44

.





他にも目を向けると及川さんや瀬見さん、青根や国見など見知ったメンバーも見える。


｢……あ、白裏｣


そうだ、当たり前だか会長もSだから居るのか。
そう思いながら彼らの剣術を見ていたが、やはり色々と違う。

あの白裏も剣術はかなりの実力者。
そして及川さんも牛島さん並みに飛び抜けている。




｢スゲー！スゲー！！スゲーな！！影山ｯ！！｣

｢……おう！｣


日向はいつも以上にテンションが上がり、影山も珍しく興奮気味に答える姿を見て、来てよかったと少し安心した。




｢……前大会のベスト4って誰ですか？｣


私は下の様子を見ながら黒尾さんにそう問掛ける


｢……優勝は牛島、準優勝は及川。そして同率三位は俺と白裏だ｣

｢……ふむ｣


やはり白裏も只者ではない。
だか剣術だけなら牛島の右に出るものは居ないのか。


｢黒尾さんはどっちに負けたんですか？｣

｢………俺は及川に負けたよ。｣

｢及川さん、凄かったですか？｣

｢まーなぁ、それにアイツは………｣







＿＿＿＿＿ガキンｯ！ガギンｯ！！！




先の言葉を聞く前に、そう大きな音が下から聞こえた。この音量…並の力で出る音じゃない。


私が咄嗟に下を見ると及川さんが知らない男子(モブ男君)とやり合ってるのが見えた



何度も何度も剣をぶつけ合い、力押しが続く
しかしそれは長くは続かず及川は流れるように……舞うように相手の剣を " 流し " 隙を作る。


そしてその隙に速い攻撃をねじ込んだ




＿＿＿＿ザシュｯ




それは及川が相手の体を切った音だった
なんとも生々しい音が響く中、凄く不謹慎かもしれないが、こう思ってしまった。



飛ぶ鮮血と舞うように剣を振るう及川さんは


＿＿＿凄く綺麗だ。






彼の剣は、魅せる剣。









.












｢＿＿＿……アイツは " 秀才 " だからな｣


彼の剣に魅せられていた私に、黒尾さんがそう言葉を続けていたのは聞こえていなかった。









.

能力 45→←能力 43

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す