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能力 24 ページ24

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そしてメンバー発表から二日後、依頼当日。


快晴空の元、私と影山は集合場所の校門前に来ていた
影山は青い装飾が施された剣を、私は勿論あの打刀を腰に携えている。




「いやー、楽しみだね!」

「そうッスね」


明るい声で言うも、素っ気なく返す影山
そこまで冷たいとなんだか寂しいなぁ。







「おーい!Aさーん!影山ァ!」



その時、お見送りに来てくれたであろう日向の声が聞こえた。視線を向けると猛スピードで走りながら手を振っている。

うん、少年漫画か何かかな?


そしてこちらにやってきた日向は影山の背中をバシバシ叩きながらこう言った


「影山ァ!死ぬなよ!」

「あ"ぁ?俺がそんなヘマする訳ねぇだろ。」


影山は眉間にシワを寄せ怒鳴るように言い返す
なんだ、ちゃんと返事出来んじゃん。



そう思っていると今度は私の方を向く日向
そして笑顔でこう言ってくれた


「Aさん!初依頼、頑張ってください!でも、絶対帰って来て下さいね!!」

「あぁ、そのつもりだよ。あ、でも一応会議室の右から二列目の前から三番の席に遺書入れといたから後で読んでね!」

「えっ!?い、遺書!?!?」


そうブラックジョークを言うと、 " 遺書とか言わないで下さいよ!!帰って来てくださいね!? " と何度も何度も聞きながら私の体をグラグラ揺らす日向

それに対して、私は " 死んだら死んだでその時よ〜 " と呑気なことを言いながら流す




そして私は日向の頬を両手で包み、ふと空を見上げた


「ふぇ!?Aしゃん……?」


突然のことで固まる日向。そんな日向に微笑みかけながらゆっくりとした口調でこう言った


「まぁ、落ち着いて。ほら、空見て。こんなにいいお天気だよ。こんな日に死ぬのはもったいないって。必ず帰ってくるよ」

「……………ほ、本当ですか?」

「うん。帰ってくる。約束するから、待ってて」



そう言ってAは日向の頬から手を離す。


遠くから、何やら話す声が聞こえてくる。
きっと他のメンバーが来たのだろう。


出発の時間までもう少し。恐くはない。
何も解らない中で恐怖も何もありはしなかった。


とりあえず、ポジティブである。




「まぁ、一先ずは、話ができるといいな。」




Aはそう呟いてゆっくり息を吐いた。





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0xx38t550360m7h(プロフ) - 甘納豆さんの作品大好きです!これからも頑張ってください! (2020年3月9日 12時) (レス) id: 70db7652be (このIDを非表示/違反報告)
コアラランド(プロフ) - い、一体夢主ちゃんの後つけてたのは誰なんだ(;・∀・) (2020年1月10日 22時) (レス) id: 5b9d17e3ea (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 26ってもしかしてにr((面白いです!!パロ系の話大好きなので頑張ってください!! (2019年12月22日 10時) (レス) id: 86e8f7f917 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!無理しない程度で頑張ってください (2019年12月19日 23時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年12月2日 21時

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