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『……ぁ大丈夫よ、無惨。私はもう元気だから』
ぱぁっ、と効果音のつきそうな笑顔。青白い頬が紅色、とまではいかないが赤くなる。いつも半眼で睨んでいるような瞳はきらきらして、口角がこらえきれずに上がっている。
尊いなぁっ!?可愛いなぁ!?
何だ、この生き物……私の推しか。
「本当ですか?少し、待っててください。姉さまは私に嘘をつくのが上手いから」
私の推し……ではなく、鬼舞辻無惨さまは一度私の体を離した。急に支えがなくなって、浮遊感のような感覚の後に体が蒲団の上へ落ちた。
『ふわっ……って、無惨?』
「はい?姉さまもこの姿なら、嘘がつけないでしょう」
シュルシュルと音を立てて、小さくなった無惨様。
な゛に゛こ゛れ゛か゛わ゛い゛い゛。
悶絶した。
また、心臓の辺りがキュッとなった。だが、胸を押さえるとまた心配されるので抑える。
ぬい なのかな?こういう、ぬい でないかな?私いくら出しても買うよ?肌すっべすべのショタじゃん!こんな無惨様に得体の知れない薬をわたしたのか、あの医者は。許すまじ。
どう考えても見当違いの怒りが浮かんできてしまった。
『……』
あまりの可愛さに言葉を発することも忘れてしまう。
無惨様はとてとてと近づいてくると、私の胸元に顔を近づけた。
そして膝にのって、喉の辺りを確認するような動作をした。
「うん……安定している。……良かった。本当に、姉さまはもう大丈夫なんですね」
『……』
「どうしました?まだ、痛いところでも……」
『……無惨っ!』
もう、我慢できない。心配そうに眉を下げる無惨様を私は抱きしめた。
頬がフニフニする〜〜……っ。
こういう所だよ!
こういう所を本編で出していこう!
株を上げていこう!
私はそう心に誓った。
一人合点して、舞い上がっている私を無惨様が幸せそうな表情で見ていた。
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Episode,4 眠る前の“私”→←Episode,3 フラグ回収
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ソフィア(プロフ) - 三千幸さん» 見てきます!陰キャ組とか無常とかいいですよね… (2019年11月21日 19時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ソフィアさん» はい!今、同名で2作品 書いて投稿しています。リッパー落ちとヤンデレ短編集ですが宜しければ読んでください!陰キャ組、白黒無常、写真家が好きなんです!……端末を持っていないのでゲームはやったことないんですが。 (2019年11月20日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
ソフィア(プロフ) - 第五人格知ってるんですか?! (2019年11月19日 22時) (レス) id: 94aa0ed7fc (このIDを非表示/違反報告)
三千幸 - ミサモさん» そうですよねぇ。(*´▽`*) (2019年11月18日 19時) (レス) id: d839c37112 (このIDを非表示/違反報告)
ミサモ - 無惨可愛いなぁ(*⌒▽⌒*) (2019年11月18日 7時) (レス) id: 592a6abe49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三千幸 | 作成日時:2019年11月5日 20時