続き ページ34
人間であるAの生活に合わせるのは、死ぬほど辛かった。
普段休む朝に起きるし、活動する夜は任務に行かれてしまって会えない。
Aがいない前は、こんなこと無かったのに。
「魘夢、おはよう。早くご飯食べて。」
「飯……？Aが用意したの…？」
「何をおかしなこと言ってるの？私が用意しなくて、誰が用意するの。」
ご飯をよそって、渡される。
鬼に、こんな飯は要らないと知っているのに、食べてしまう。
「美味しい……。」
「でしょ！私のご飯は世界一なのよ！」
こんな飯で、腹は満たされないのにどこか満たされてしまった。
Aも笑顔で笑ってくれている。
こんな素敵な、まるでそれこそ夢のような時間だ。
鬼になる前にAに出会っていれば、鬼になる未来も。
いや、考えるだけ無駄だ。
所詮、自分は鬼なのだから。
「魘夢…？どうしたの、やっぱりまずかったの…？」
「ううん、死ぬ程美味しいよ。ありがとう。」
「いいえ、魘夢だって人じゃなくてこういうのを食べなよ。お腹がすけば、私が何時だって用意してあげる。」
「傍に、いてくれるのか…？」
予想外のAの言葉に、動揺してしまう。
掴んだ手は、離されないまま握られた。
その瞬間、どうしようもなく幸せで。
人の歪んだ顔を見るのと、同じくらい幸福を得られた。
「早く、ご飯食べちゃいなよ…。」
「うん、でも、その前に、お願い。」
そっと、今まで以上に大切に口付けをした。
何度も、何度も、角度を変えて。
求めれば、優しく包み込むように応えてくれる。
それが、堪らなく気持ち良くて暫くそうしていた。
「A、A。」
「…ちょっとは、黙ってみたらどうなの。」
「Aには、本当に敵わないよ。」
久しぶりに笑った気がした。
こんなにAと生きていくのが楽しいのなら、今日の役目を終わらせたら珠代とかいう奴の所へ行こう。
人間を食べずに、Aの飯が食べたい。
Aを血鬼術で眠らせて、そっと出かけた。
Aに釣り合う男になるために。
気が付くと、もう助からないくらいまで鬼殺隊に追い詰められていた。
そんな中でもおもいだすのは、Aのことばかりで。
(ああ、しまった。やらかしてしまったな。
漸く、Aが何を言って欲しいかわかったのに。
こんな、こんな、少年に、きられるなんて。
どうせ、きられるのなら、かのじょがよかったのに。)
もうとどかないかもしれないけれど、そっとこえにだした。
「どうしようなく、君を愛していた。」
彼女が目の前で泣いていた気がした。
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青魔導師(スマホ) - 最&高だった。それで、前に調べ物してる時に知ったんだけど、母乳や◯液って血から作られるらしい。という事はつまり……しばらくは困らないね? (2019年12月17日 0時) (
レス) id: ac185f7a00 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - またリクエストいいですか？夢主柱で夢主は煉獄と協力して伊黒実弥にドッキリをする。煉獄が血鬼術で耳が遠くなったと伊黒実弥に話す。伊黒実弥信じて他の柱達に煉獄が血鬼術にかかった事を話してしまう。お願いします。 (2019年12月16日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)
らむん(プロフ) - 美桜さん» いえ！こちらこそ、ありがとうございました！ (2019年12月16日 4時) (レス) id: ff4d4c9823 (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - らむんさん» ありがとうございます。煉獄の話良かったです。 (2019年12月14日 10時) (レス) id: 87339a530e (このIDを非表示/違反報告)
らむん(プロフ) - プッツンさせたいなぁ…とか、色々考えているので楽しみにしててくださいね！！ (2019年10月21日 8時) (レス) id: ff4d4c9823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむん | 作成日時：2019年8月1日 2時
