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行けるなら今から顔見せだけでも済ませとけよ、と無責任に肩を叩かれる。
｢私の仕事は｣とか｢後輩の教育が｣とか｢そんな無責任なこと｣とか頑張って弁論してみたけど、全部上手く言いくるめられて無に帰した。
｢専……マネ…しかもBTSかぁ……｣
正直めちゃくちゃ嫌かと言われれば、それは違う。
だってずっと憧れだった専属マネージャーだ。それも絶賛売り出し中のアイドルグループ。
パソコンにかじりつく毎日から一転、夢を叶えられるなんて、私が責任者でなかったら即OKしていた。
どうやらこの時間、メンバーは練習室に篭っているらしい。
覚悟を決めて挨拶をしに行こうとしたが、やっぱり自分のデスクが気がかりで事務室に戻った。
｢やーパクA！聞いたぞ！｣
｢先輩、専マネやるんですよね？ずっとやりたいって言ってましたもんね！！｣
戻るなり元気に迎えてくれるキム2人、私の両隣の同期と後輩だ。
室長がすぐに話をつけたらしく、離れた席の人からも謎にお祝いをされた。
私はもう、このデスクという名の逃げ場に座るなということだろうか。
｢仕事、私の分増やしちゃってごめん｣
｢そんなの気にすんなよ〜お前ほとんど終わりかけじゃん？｣
｢俺、先輩がいなくてもちゃんとやるんで任せてください！｣
｢ふふ、頼もしいね……ありがと｣
絶対苦しい状況になったはずなのに、気持ちのいいくらいに激励してくれる。後輩に関してはまだ付き合いも浅いのに。
優しさに泣きそうになりながら、一人一人デスクを回って挨拶と、引き継ぎを終わらせた。
3年間ずっと一緒だった上司だっている。
意図した職じゃなかったとはいえ、ここに詰まっているのは愛着なんて小さなものじゃない。
せめて後悔のないように、噛み締めながら真新しいエレベーターのボタンを押した。
｢…ドヨン、元気かな｣
今日も元気に走り回ってるだろう幼馴染の名前を呟きながら。
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名無し(プロフ) - アイアイさん» 嬉しいコメントありがとうございます！がんばります…！ (9月11日 10時) (
レス) id: 6f5415b4b3 (このIDを非表示/違反報告)
アイアイ(プロフ) - 2人のやりとり好きです❤️否定も肯定も出来ない関係がリアルですね！更新これからも楽しみにしてます！ (9月4日 19時) (レス) @page30 id: ef22ae402e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2022年10月4日 19時
