覚めた夢の続き ページ33
あと少し待てばすぐハロウィーンだと言うのに、Aは浮かれていた。
事あるごとに「私、あなたからのイタズラを胸を高鳴らせながら待っているわ！」と言うのである。
「そもそも君にトリックオアトリートなんて言うつもりないし俺は誰でも彼でもイタズラをかけるようなチャラ男じゃない！」とフレッドは言い返す。
フレッドはすっかり夢の事を忘れ、いつも通りジョージやリーと悪ガキムーブをかましていた。
つい最近はマクゴナガル先生から10点減点された。
「ねぇフレッド、ハロウィーンは何の仮装すればいいと思う？やっぱりフレッドのお嫁さんかしら？」
「君はそう言う気色悪いこと言わないと死ぬのか？」
「少なくともフレッドに愛を囁かないと禁断症状が出るわ！」
「へぇそうかい、頭の病院に行け」
あんまり派手な仮装はできないわね、真っ白なウェディングドレスなんて目立っちゃうもの、とAは言った。
フレッドはウェディングドレスを着たAが自分に求婚しているのを想像してすぐに後悔した。
「フレッドは何が似合うかしら」
Aはそう言ってフレッドの顔を覗き込む。
真っ白に汚れたメガネで、彼女の瞳は見えなかった。
「パンプキンナイト____ヴァンパイヤ___狼男________
うーんどれもしっくりこないし...あんまり身近な存在すぎるのもね」
Aはそう言ってまたよそを向いた。フレッドから見えるその横顔は、黒いボサボサの髪でカーテンを作っていた。
「そうだわ！」
Aが勢いよくこちらもまた向いたので、フレッドはびくりとした。
コツコツと歩いてフレッドの真正面までくる。フレッドはすぐさま後ずさったが、左手をAに握られてしまった為、これ以上逃げる事は許されなかった。
「やっぱりフレッドに1番似合うのは王子様よ！それか______
花婿ね！白いタキシードがきっと似合うわ！
花嫁のウェディングドレスと一緒にね！」
馬鹿言え！とフレッドは叫ぼうと思ったが、声が出なかった。
ぎゅっと両手でフレッドの左手を握ったAと
夢で見たあの光景が重なった。
勢いよくこちらを振り向いたからか、なびいた黒髪が薄くAの顔にカーテンを作っている。
そのカーテンが、ゆるゆると重力に負けて開かれていく。
「素敵でしょ？」
きっとAはフレッドが素敵だと言ったんだろう。でもフレッドには、まるで"Aが"素敵かと聞いているように感じた。
「う、ん...」
勝手に喉が声を出した。
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ちとせ(プロフ) - ちぢぶさん» レスにレス失礼します、ええー！ええー！すごくすごくすごく嬉しいです（ ; ; ）続編もとっても楽しみです☺︎ (2023年3月5日 11時) (
レス) @page50 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ちとせさん» わ〜！ありがとうございます〜！！是非これからも3人の物語を見守っててくださいませ...！私もちとせさんの作品を愛読させて頂いてます...！！大好きです...ﾍﾍ...^^*こちらこそ応援してます！更新頑張ります！ (2023年3月5日 9時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - コメント失礼します☺︎女の子とフレッドくんはもちろん、ジョージくんも可愛くてかっこよくて素敵です、みんな幸せになって〜〜の気持ちで読んでます（ ; ; ）これからも応援してます、すきです♡♡ (2023年3月4日 21時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - rapierさん» わー！ありがとうございます...！嬉しいです...更新頑張ります！ (2023年2月25日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
rapier(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです!応援してます‼︎ (2023年2月25日 19時) (レス) @page7 id: bda167fb53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年2月18日 0時
