サマーホリデー ページ19
だからAは、どんな気持ちで恋をしたらいいか分からなかった。こんな事実を知ってしまった後じゃ、純粋に恋を楽しむ事なんてできるはずもない。
___でもそんな不安も全て消してくれるのも、また恋であった。
Aはフレッド・ウィーズリーに恋をしてしまったのだ。
彼の燃えるような赤毛に子犬のような大きな瞳、
整った鼻と口、そして自分の言葉にコロコロと表情を変えるあの愛おしい様子。(Aの言葉で変わる表情といえば全部苦痛の顔なのだが...)
耳の奥をくすぐるあの声も、イタズラばかりするあの手も、
全てがAの心を揺るがす。
彼へ想いを捧げてる瞬間が、Aにとって、ノッテボーム家の辛い現実から目を背けられる数少ない時間なのであった。
だからAは、フレッドにラブソングを捧げることをやめない。彼への想いを詩に綴る瞬間、それを聞いてもらおうと彼の側に行く瞬間、その一瞬一瞬が、Aにとっての癒しだった。
振り向いてもらえないだろうとは、出会った瞬間から既に分かっていた。____いや、最初から振り向いてもらおうだなんて思ってすらいなかった。
フレッドをノッテボーム家の厄介事に巻き込みたくない。
____もし、ノッテボーム家の真実をフレッドが知ったらどんな反応するだろうか、どんな顔を見せてくれるだろうか。
きっと、今までに無いくらい最低な顔をするんだろう。
真っ青な顔をして、あの大きな目をめいいっぱい開いた後に
キュッと細めて、冷たく蔑んだ目で自分を見るんだ。
短く、そして簡潔に毒を吐く。
「お前が俺に近寄ってきたのは、そうやって血に従って、ただ子供を産むためだったのかよ。気持ち悪い」
そう言うフレッドが容易に想像できた。
不思議と辛くはなくて、___あぁ、自分はもう言われる準備ができてるんだ、と自己嫌悪に陥った。
それと同時に、勝手にフレッドの嫌な想像をしている事に罪悪感も感じた。
「はぁ..._______私って本当汚い女」
屋敷しもべ妖精達が、ノッテボームの人間がいない間も
欠かす事なく掃除をしてきたであろう事実が滲む床を睨みながら、Aの何の感情も込められていない無機質な声が
硬い床を滑った。
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ちとせ(プロフ) - ちぢぶさん» レスにレス失礼します、ええー！ええー！すごくすごくすごく嬉しいです（ ; ; ）続編もとっても楽しみです☺︎ (2023年3月5日 11時) (
レス) @page50 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ちとせさん» わ〜！ありがとうございます〜！！是非これからも3人の物語を見守っててくださいませ...！私もちとせさんの作品を愛読させて頂いてます...！！大好きです...ﾍﾍ...^^*こちらこそ応援してます！更新頑張ります！ (2023年3月5日 9時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - コメント失礼します☺︎女の子とフレッドくんはもちろん、ジョージくんも可愛くてかっこよくて素敵です、みんな幸せになって〜〜の気持ちで読んでます（ ; ; ）これからも応援してます、すきです♡♡ (2023年3月4日 21時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - rapierさん» わー！ありがとうございます...！嬉しいです...更新頑張ります！ (2023年2月25日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
rapier(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです!応援してます‼︎ (2023年2月25日 19時) (レス) @page7 id: bda167fb53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年2月18日 0時
