五知将会議。 ページ23
暫く羽京さんと龍水様のタッグで漁業を楽しんでいると、
ｷｨｨﾝ
突然甲高い音が聞こえた。
龍水様がハッとした様子で私の耳を塞いでくれる。
息が少し荒くなった。
昔のヤカンと共にお湯が私の腕に当たった時の様な音がしたから。
記憶がフラッシュバックされた。
だけど、今はそれよりも気になることがある。
「…モールス信号です」
龍水様の手をそっと握り返すと安堵のため息が聞こえた。
「これってまさか…っ！？」
ゲンさんも気付いた様子。
「えぇ、w h y Why？」
聞き慣れた英語。
皆が息を呑む。
「テメェか、石化の黒幕は…！」
ーー
緊急五知将会議。
そう大きく張り出された看板があった。
フランソワさんの作ってくれたパンを頬張る。
「Aちゃん、こんな状況でも食べ物が喉通るのジーマーでゴイスーね…それに量多すぎでしょ！？」
若干驚いた顔したゲンさんに、
「フゥン、貴様に俺の分もやろう！！」
そう言って袋にあったパンを分け与えてくれる龍水様。
我ながら食い意地だけは張っていると思う。
昔お腹が空いて死にそうだった時、ご飯は食べれるうちに沢山食べるのが当たり前になってしまった。
集中してフランソワさんのパンを味わう。
フランソワさんは作業する私のことも考えて食べカスの落ちない硬めのパンを作ってくれる。
今日のは海辺で食べることを想定していた様で少しやわらくなっておりとても美味しかった。
「テメェはどう思う？」
突然皆んながこちらを見るものだから、
「ごくん」
思わず勢いよくパンを食べてしまった。
「…そういうのは五知将の役目でしょう？」
冷や汗半分、目が泳いでしまう。
「あぁ？何言ってんだテメェ。五知将は俺ら現代組のことだぞ」
千空くんの隣で苦笑いを浮かべる羽京さん。
「確かに、僕も君の意見が聞きたいな」
そんな顔で見られると。
「まず、相手は現代人。モールス信号はもともと高度な技術とも言われていたので、石化復活者、という可能性もありますね。ですが、ここで一つの疑問が生じます。なら何故、こちらに攻め入って来ない、また手を組もうとしないのか。普通、そこまで文明が発展しているなら船なんて作るのお茶の子さいさいでしょうしね。」
「予想以上に考えてくれてたのね」
目を輝かせたクロムくんや千空くんが可愛いと思ったのは秘密だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 190人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あさぎ(プロフ) - 柏餅さん» ごめんなさい！！🙇夜中眠たい中見てたのでめちゃくちゃ間違えてました😭ほんっとうに次から気をつけます😭いつも有難うございます🙇 (10月20日 8時) (
レス) id: eab02bc44f (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - あさぎさん» 柏餅です🤭主様もかわゆす\(//∇//)\ (10月20日 2時) (レス) @page49 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 柏餅さん» わわ😭そんな風に言っていただけるととても嬉しいです☺️桜餅さんに喜んで貰える様に頑張ります💪 (10月20日 1時) (レス) id: eab02bc44f (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 更新早すぎて神すぎます😭余計なお世話ですが体調にお気をつけてください😭 (10月20日 1時) (レス) @page48 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 柏餅さん» 毎回温かいコメント本当にありがとうございます！！何よりも読む方が好きになれる夢主ちゃんをイメージして書いているのでそう言っていただけてすっごく嬉しいです！☺️ (10月19日 23時) (レス) id: eab02bc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あさぎ | 作成日時：2024年9月15日 10時
