佰肆拾参 ページ43
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お湯を沸かして茶を入れる。
お菓子お菓子〜っと……あった!
『(あっ、お饅頭だぁ〜〜、うふふっ)』
全てお盆に載せて、るんるんしながら縁側に戻る。
……んー…他の子がまだ頑張ってるのに私だけお菓子食べるってのは…あんまり良くないかな……
あ、そういえばそろそろ隊士達が全員走り終わる頃かな…?
小「____」
宇「______」
縁側に戻ると二人が何やら話していた。もう仲良くなったのか。
小「_____、_____」
宇「___いとし いとしと いうこころ、だな」
『おや、都々逸かい。洒落た物言いをするんだね』
小「ッ姉様…!?」
『お待たせしたね。なんの話をしていたんだい?』
小「い、いや……」
宇「…男同士の秘密ってやつだな」
『おやおや、妬けてしまうね』
急に態度がよそよそしくなった二人。特に小芭内。
将来の柱がそんなんでいいのか。ポーカーフェイスも時には必要でしょうが。まぁ可愛いからいいけど。
『はい、どうぞ』
お盆を置いて、稽古場を見渡した。
『……よし、全員戻ったかな。稽古再開といこうか』
お饅頭は稽古後のお楽しみにしておこう!
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宇髄side
饅頭をつまみながら、離れていくAの背を見つめる。
宇「………あー、派手にうめぇなこれ。もう一個頂くか」
『戻ったばかりの子達は隅で休憩しておいで。
息が整った子は素振りだ。順に姿勢を見ていく』
Aの指示に、隊士達が揚々と返事をした。随分派手に慕われているようだ。
それぞれが動き出したその時。
__カァァァァ!!!
どこからか現れた鴉が、大きく鳴き声をあげた。
反応を見るに、Aの鎹鴉らしい。
『おや、烏くんじゃないか』
烏「本日十四時、オ館様ノ元ヘ!仕事デス!!」
『わかった。どうもありがとうね』
烏「追加通達!明日カラ藤襲山ニテ最終選別ガ行ワレマス!!イツモ通リ、見回リニ励ムヨウニ!!」
『…あ〜、わかった。その準備もしないといけないね』
"また仕事か…"なんて、周りの隊士が気の毒そうに呟く。
伊黒とかいうあの縞々の男に聞いたところによると、あのように急に任務が入るのは日常茶飯事らしい。
彼女はここ数日でたったの一時間しか睡眠をとっていないのだと、眉を顰めて言っていた。
アイツもだいぶAを慕ってるみたいだな。
……まぁ恋慕もあるようだが。
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MARE(プロフ) - 海の中で目開けでも染みませんよ。普通の水と同じです(体験談) (2021年6月26日 20時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
かん - お久しぶりでございます…!楽しみにしてました。これからも楽しみに待っております! (2020年6月7日 16時) (レス) id: b9832c7634 (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - すごいハマってます。小芭内かわいいです/笋靴砲呂燭泙蠅泙擦鵝そしてむいくんの可愛さも尊い 小芭内が一時期愈史朗くんに近かったのが笑いました。これからも楽しみにしております。(^-^) (2020年6月3日 2時) (携帯から) (レス) id: b9fae3d1e9 (このIDを非表示/違反報告)
shion - 久しぶりの投稿嬉しいです!!続きも楽しみにしてますっ! (2020年6月2日 1時) (レス) id: bbadf961a9 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - めっちゃハマりました!!続きが読みたいです!更新頑張ってくさい! (2020年5月26日 22時) (レス) id: d6f1919e89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月31日 20時