佰肆拾壱 ページ41
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外周が終わったので稽古場に戻って木刀で素振りをしていると、少しずつ隊士が帰ってき始めた。
『おかえり、小芭内』
小「っはぁ、はぁ、……ふー………っ早すぎやしないか、姉様」
『ふふ。二番目だね、流石だ小芭内』
小「………当たり前だ」
小芭内はだらだらと歩き、地面に倒れ込む。
後から帰ってきた隊士達も同じように地面に伏していった。皆、汗だくだ。
水分を摂らせた方がよさそうだな。
『…ふむ……まだ半数か』
思ってたより体力がついてないな。
こんなんじゃ、鬼相手に持久戦になった時太刀打ちできなくない?いざとなったら逃げ足も必要だし。
いかん。いかんぞこれでは。
『(暫くは体力作りに力を入れないといけないな…)』
そんなことを考えながら、倒れた隊士に水を渡していく。
それぞれが浴びるように水を飲む中、門をくぐってきた足音がしたので振り向き水を差し出した。
『はい、君もしっかり飲、……おや』
宇「…よぉ!派手に久しぶりだな、A!」
…なにゆえ宇髄さんがここに????
装飾が眩しい……
あっ、刀に"惡鬼滅殺"の文字が。
そっかこの時期にはもう宇髄さんは音柱になってたのか。
宇「(足音も気配も消してたっつうのに気付きやがった…相変わらず、底の知れない奴だ…)」
『お久しぶりです、音柱様。今日はどのような用件でしょうか?』
宇「おいおい、なんだァそりゃあ…随分と地味な話し方じゃねぇの」
『地味、とは……』
宇「前まで敬語なんて使ってなかったじゃねぇか。それに、同じ歳だし、同じ柱だろ?」
『ん?私は柱ではございませんよ?』
宇「……は?じゃあこの屋敷はなんだ、元から自分が持ってたモンか?」
『いえ、ここは耀哉…お館様から頂いた屋敷ですが…』
宇「へぇ……っつーかいい加減その話し方をやめろよ!居心地悪いったらありゃしねぇ」
『…それは命令ですか?』
聞くと、宇髄さんはニヤリと笑って言った。
宇「いーや、"お友達"からの"お願い"だよ」
『…………………』
……別にそんなドヤ顔で言うことでもなくないか?
…まぁいっか。
『そう言われると断り難い。仕方ないね、後からの文句は受け付けないよ』
宇「はっ、誰が文句なんざ言うかよ……んで、ここに立ち寄った理由だが……門前で立ち話もなんだ。中に入ろうぜ」
……それ私の台詞では。
『…………あぁ、そうしようかね』
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MARE(プロフ) - 海の中で目開けでも染みませんよ。普通の水と同じです(体験談) (2021年6月26日 20時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
かん - お久しぶりでございます…!楽しみにしてました。これからも楽しみに待っております! (2020年6月7日 16時) (レス) id: b9832c7634 (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - すごいハマってます。小芭内かわいいです/笋靴砲呂燭泙蠅泙擦鵝そしてむいくんの可愛さも尊い 小芭内が一時期愈史朗くんに近かったのが笑いました。これからも楽しみにしております。(^-^) (2020年6月3日 2時) (携帯から) (レス) id: b9fae3d1e9 (このIDを非表示/違反報告)
shion - 久しぶりの投稿嬉しいです!!続きも楽しみにしてますっ! (2020年6月2日 1時) (レス) id: bbadf961a9 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - めっちゃハマりました!!続きが読みたいです!更新頑張ってくさい! (2020年5月26日 22時) (レス) id: d6f1919e89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月31日 20時