箱推しなので箱ごと守ろうと思う 参【鬼滅の刃】

佰肆拾 ページ40

.







農具は屋敷にてあっさり発見することができたため時間は取られなかったが、そこから先が大変だった。



何しろ、音を立てずに気配を消して土をほぐす作業だからな！！



空き地は私の部屋の近くなので殆ど人は通らないが、音を立てれば小芭内辺りが気付きすぐさま駆けつけるだろう。








ということで結果を言うと、耕すだけで終わりました。球根は埋められませんでした。






急ぎ自室に戻って布団に潜る。


くそう…予定では早めに終わらせて仮眠程度の眠りにつくはずだったのに……！




『(アカン…寝ればよかった…体がだるい……)』









＿＿トントン




小「入るぞ」




返事を待たずに襖が開く。小芭内だ。




小「…なんだ、起きていたのか。珍しいな」


『んん、そうかな』


小「そうだろ。いつもは起こしても起きないのに」


『おや、語弊があるぞ。私はちゃんと起きるだろう』


小「目を覚ましても暫くグズるじゃないか。起きていないも同然だ。


…さて、稽古までまだ少し時間がある。顔を洗ってきたらどうだ」









.









『…さて、始めようか』


「「「「よろしくお願いします！！！」」」」




外の稽古場にて、綺麗に整列した隊士達が元気よく声を上げた。



いつもは一対一で私と稽古をしている小芭内も、今日は合同稽古に参加するらしい。


有一郎くんと無一郎くんはお菓子を片手に縁側に座ってこっちを眺めている。かわいい。



『まずは柔軟から。二人一組を作れ。私は余った一人と組む』







……はい、この発言によってまず一悶着ありました。お察しの通りですかね。



是が非でも余ろうという輩が続出し、なかなかペアができなかった。小芭内も然り。


まぁたまたま隊士の数が偶数だったんで結局余りは出なかったんだけどね！ははは！！時間を無駄にした！！！





私は隅で軽くストレッチをしました。


双子は、何処からか屋敷に迷い込んだ仔猫を膝に乗せて可愛がっていた。かわいい。







.







『次は屋敷の外を、う〜ん、そうだな……八十周ほど走ろうか。終わるまで門は通さんぞ』




え？もちろん私も走りますよ？何のためにストレッチしたと思ってるんですか。



体育教師とかさ、生徒に持久走させておいて自分は突っ立ったまま、疲れて歩いてる子を怒ったりしてたよね。


私、あれほど理不尽な叱責はないと思うんだよね。





……話が逸れたね。そんじゃ、行きますか。





.

佰肆拾壱→←佰参拾玖

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す