佰拾壱 ページ11
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獪「……もう寝ろ。俺は外で寝る」
『いやいや、だめだよ』
私を部屋に引き摺り込もうとする獪岳くんを、一緒に部屋に入れようと必死に抵抗する。
獪「…っクソ…相変わらず力強すぎだろアンタ……」
『ふふっ』
WINNER 私。
ふっふっふこれがゴリラの力や思い知ったか。多少眠いくらいじゃハンデにはならんのや。
『私達は身体が資本なんだからね、大切にしないと…』
獪「……だが、流石に同じ部屋で寝るのは…」
『はい、これ着物…厠かどこかで着替えておいで…』
無理矢理押し付けて部屋から出した。
『……ふぁぁ〜〜…………ん〜〜……』
眠い……
あぁ、そういえば先日干したばっかのお布団あったな……出そう……
_______
獪岳side
獪「A……?」
戻ると、三つに折り畳まれた布団にAが突っ伏して寝ていた。
なるほど、押し入れから取り出した直後に力尽きたやつだな。
中を覗くとまだ掛け布団と枕が取り残されていた。
…どんだけ眠かったんだコイツ。
獪「オラ、自分の布団くらい自分で敷けっての……」
仕方ないのでAを起こさないように退かし、布団を二組、離れた場所に敷く。
そして、これまた起こさないようにAを大きい方の布団に寝かせた。
獪「(あー、なんで結局俺がこいつの世話してんだよ……)」
頭を枕に乗せる。
小綺麗な組紐を解いて乱れた髪の流れを整えた。
なんだこれ。介護じゃねぇか。
なんだか急にムカついてきたので、すぅすぅと呑気に寝息を立てる彼女をひと睨みしてやった。
獪「…………」
枕元に腰を落として寝顔を見つめる。
…ホントにこれが俺に稽古つけてるあの女かよ。
獪「………珍しいモン見たな…普段はあんなに隙がねぇのに」
つんと頬をつついてみる。
獪「(……嘘だろ…やわらか……
まぁあんだけ食ってりゃ柔らかくもなるか……?)」
だが途轍もない運動量で全部消費してるはず。
その証拠に、身体の何処にも余分な肉は付いていない。
……あー、まぁ、一応、胸は人よりあるみたいだが。
獪「……オイオイ、教え子の一人に顔つつかれてんだからいい加減起きろよ馬鹿野郎」
稽古の時は指一本触れることさえ出来ねぇのにな。
獪「………なぁ、おい、接吻しちまうぞ、馬鹿」
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MARE(プロフ) - 海の中で目開けでも染みませんよ。普通の水と同じです(体験談) (2021年6月26日 20時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
かん - お久しぶりでございます…!楽しみにしてました。これからも楽しみに待っております! (2020年6月7日 16時) (レス) id: b9832c7634 (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - すごいハマってます。小芭内かわいいです/笋靴砲呂燭泙蠅泙擦鵝そしてむいくんの可愛さも尊い 小芭内が一時期愈史朗くんに近かったのが笑いました。これからも楽しみにしております。(^-^) (2020年6月3日 2時) (携帯から) (レス) id: b9fae3d1e9 (このIDを非表示/違反報告)
shion - 久しぶりの投稿嬉しいです!!続きも楽しみにしてますっ! (2020年6月2日 1時) (レス) id: bbadf961a9 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - めっちゃハマりました!!続きが読みたいです!更新頑張ってくさい! (2020年5月26日 22時) (レス) id: d6f1919e89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月31日 20時