漆拾伍 ページ25
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無「ほう……再生能力か……
てっきり、私の知らぬ間にAが鬼になってしまったのかと……肝が冷えたぞ…」
……鬼に肝ってあるの?
『はは…大袈裟だな……』
………わぁ、気になってきた。
無「どの程度の速さで再生するのか…興味があるな」
『あぁ…(肝臓の役割……確か蛋白の合成と栄養の貯蔵、有害な物質の分解や胆汁の合成……)』
無「そういえば、Aはいつ鬼になるんだ」
『うーん、そうだね…(鬼にタンパク質って要るのか?うーん、でも栄養の貯蔵目的なら肝臓があってもおかしくない……)』
無「二十歳になれば、と聞いていたが、それは一体何時なんだ?」
『二十歳…(有害な物質の分解…は藤の毒とか…?毒分解する鬼いるよね…童磨とか…)そういえばこの前なったな二十歳…』
無「…!そうか…!……しかし、今ここで鬼にしてしまうと鬼の身体になった時、腕が二度と再生しなくなる恐れがあるな……」
『…そうだね〜…(でも無惨様、心臓と脳が身体の至る所にあるよね。そう考えたら他の臓器が入る余地なんてないのでは…?)』
無「ならば、折角ではあるが今日は辞めておこう。
そのかわり、お前の再生能力とやらを見せていただきたいものだな。なぁ、A」
『うん……(あっ!透き通る世界で見ればいい話ジャーン!すっかり忘れてた!!うっかりうっかり!!)』
無「浅い傷ならすぐに塞がるな?」
『……え?うん、塞がるよ?』
無「よし……ならば、此方に寄れ。味見をしてやろう」
寄れと言っておきながら自分で引き寄せる無惨様。
息が止まるほどぎゅっと強く抱き締められた。
…デジャヴなんだが。
『な………何をするのかな…?』
無「言っただろう…?
………味見だ」
首筋をぺろりと舐め、同じ所に歯を宛てがった。
『ちょ…待って……!ッ!!……いたぃ…っ…』
食べられるの初めてなんですけど〜っ!!
初めてが始祖様とか良い経験させていただきました〜…(泣)
無「…ふっ……甘いな……肌も、舌触りがいい…
おっと…もう再生を始めたな」
『……ひど……っ…いたい………』
無「あぁ……痛かったか、すまない」
自然な動作で背に腕を回される。
そのまま頭に顎を載せられ、ふわりと優しく髪を撫でられた。
『(これ…なんかこれ、ここだけ切り取ればラブコメの良い感じのシーンみたくなってる…ヒィ……)』
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うさぎもち - 無一郎かわええ・・・ (8月5日 16時) (レス) @page47 id: 6ed501a3ba (このIDを非表示/違反報告)
冰輪(プロフ) - 無惨のママみがつおい……w (8月1日 0時) (レス) @page27 id: 3dfd0d46a5 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてます最新頑張ってください応援しています (2021年5月21日 22時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
りぽE - 錆兔好き…。 なんでこんなイケメンなん??錆兔と義勇さんに攻められたらやべぇな (2020年6月10日 16時) (レス) id: 15686f771a (このIDを非表示/違反報告)
桃綺薇(プロフ) - 鯖兎に惚れた…… (2020年4月20日 18時) (レス) id: 3e7a0f8c20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月18日 22時