さんよんろく ページ5
ヒナコ「チッ…何しくじってんのよ！殺そうとした相手に返り討ちにあうなんて…！」
イラつきを含んだ声。
気づかなかったが、ダミーズの人たちもいるらしい。
ヒナコちゃんの発言からして…ダミーズの目的が……みんな、に………
ズキン
殴られたような痛み。
視界がぐらつく。
『いっ………』
あぁー………くっそ、頭も痛いし手も痛い…………
何回も経験してるとはいえ、やっぱり慣れるもんじゃないなくそ…
ソウ「オリ、大丈夫？」
『あー、まぁ……うん。』
大丈夫、ではないが、それよりも。
さっきのQ太郎さんの言葉。
あれじゃあまるで…
キサラギ「Q太郎はなんもしとらんし、マイもしんどらん。気絶しとるだけや。」
ヒナコの怒りを遮るように、キサラギさんの言葉がその場に響いた。
みんなの視線が、彼に集まる。
ヒナコ「…どういうこと？その言い方、まさかあんた…」
キサラギ「…あぁ。俺がマイふっとばしたからな。」
『え？』
思いがけない言葉のせいで、今度は私の素っ頓狂な声が部屋に響く。
キサラギさんと、目が合った。
…で、あからさまにめんどくせえみたいな顔される。
『あ…や、ごめん、』
キサラギ「…お前がマイのナイフ素手で掴んで、取り上げた拍子にすっ転んで頭ぶつけて気絶した後、」
『おい待てその言い方なんかかっこ悪い。』
キサラギ「殺しを邪魔されてやっきになっとったから、俺が投げて、気絶させたんよ。」
『…気絶させた…って、』
ヒナコ「どういうつもりキサラギ！！！！あんた、私らの事裏切るの！？！？！？」
ヒナコちゃんの怒鳴り声が響く。
ふーっ、ふーっと感情を高ぶらせる彼女。
しかし、それとは反対で、キサラギさんは冷静な様子で、ヒナコちゃんの事を見据える。
キサラギ「……。」
ヒナコ「っ、何よ！」
キサラギ「…もし、俺やオリが助けんで、Q太郎が襲われとっても、Q太郎はマイの事を殺さんかったと思うで。」
ヒナコ「はあっ！？そんなわけないでしょ！？何を根拠に」
キサラギ「経験談。」
ヒナコ「………は？」
場の空気が凍りつく。
あちゃーと思いつつも、この空気に、どこかワクワクしているのも事実だ。
痛さを堪えて、立ち上がる。
にぃと笑う彼につられて、私もニヤリと笑みをこぼした。
ヒナコ「はぁ…！？ってことは、あんたっ！？」
キサラギ「あぁ。…………オリ殺そうとして、失敗したで。俺。」
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りんご - とっても面白いよ！すごい👍 (8月25日 20時) (
レス) @page31 id: f7d2b3461c (このIDを非表示/違反報告)
こすなる(プロフ) - ｸﾗｲﾔさん» ありがとうございます！ (2021年6月7日 22時) (レス) id: 96081c9a3b (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - 天才的な神さん» ぇぇぇぇ…………控えめに言ってめえっっちゃ嬉しいです…………ありがとうございます！！！！！！！ (2021年6月7日 20時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
天才的な神 - えええええ・・・投稿がお早い．．．控えめに言ってめっっっちゃおもろかったですちゃおもろかったです。尊死(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ (2021年6月7日 16時) (レス) id: 6b665a50b2 (このIDを非表示/違反報告)
ｸﾗｲﾔ(プロフ) - フルーツオレンジさん» お待たせしましたー！！これからも頑張ります！! (2021年6月7日 7時) (レス) id: 8a85863d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｸﾗｲﾔ | 作成日時：2020年8月17日 12時
