キミガシ……え？死ななくていいって？3

〈生まれる性別間違えたかな〉3 ページ5

ユキヤ「ソウさん！？！？」

『だはははははwww』


爆笑する私をよそに、ソウさんにかけよるユキヤ。



やべぇやべぇやべぇ、楽しくなってきたwwwww



ソウ「気をつけろユキヤ……新たな扉を開きかけるぞ……」

ユキヤ「ソウさんっ…くっ…遅かったかっ…！」



『ユキヤ。』

ユキヤ「！！」

耳元で彼の名前を呼べば、びくぅっと肩を跳ね上がらせるユキヤ君。

彼の顎もを人差し指と親指で優しく掴み、こちらを向かせた。


ユキヤ「…俺には効かねえからな。」

『そう言うの、目ぇ合わせて言いなよ。』

ユキヤ「…」

『…』


見つめ合うこと数秒。


君達、私を舐めちゃァいけないよ。

私を誰だと思っているんだ。




俄然無敵な最強イケメン、九重オリやで？？





顔がいい自覚があるって、とっても素敵だ。
何をしてもサマになるのだから。

少し上目遣いで微笑んでみる。

そうすれば、ユキヤがすっごい勢いで両手で自分の目を抑えた。目ぇ大丈夫かそれ。


ユキヤ「あれはオリあれはオリあれはオリ…………………」









『やっばい、私これ最強じゃない！？えっ、生まれる性別間違えたかな！？！？ちょ、これから男として生きてくわ！！女の子はべらしてハーレム生活送るわ！！！！』


ぼんっ！！！！





『……あれ、』



急に背丈が縮んだ。

口から出た声は、さっきに比べて高く、聞きなれたもの。


まさか。




そう思い、ゆっくりと視線を胸部へと移らせる。


『………なんで戻ってんねんっっっ！！！！』



女に！！戻ってるんだけど！！！

今決意決めたばっかなのに！？ハーレム生活が始まろうとしていたのに！？

つうかサラちゃん達は男のままなのになんで私だけ戻ってんの！？



返せやっ、俺のイケメンボディー返せやおらァァァァ！！！！！！！



サラ「…あぁ、オリあのお菓子ちょっとしか食べてなかったからな…」


『ぐっ…ちょ、今からでもあの残り食べて………!!』


ガシッ




走り出そうとした私の両肩が、今、がしりと掴まれた。

なんだか、とぉっても嫌な予感がする。


振り返ったら死ぬ気がする。いや、気がするじゃねぇ死ぬ。



ユキヤ「どこに行こうとしてんだよオリ？」

ソウ「まさか僕らがやられっぱなしで終わるだなんて………思ってないよね？」


『にゅおいえ……！？』



両耳から、ASMRの如く囁かれ、なんか背中にゾワゾワって、こう、なんか、ゾワッてする。


死を悟った、オリでありました。

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