【アーレス】Don't look back!【小説版】 (ページ15)

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15話救出【山田洋介】ページ15

「遅くなって堪忍なぁ…今日はなちょっと遠くの小さな村に行ってたんや。そこなもう魔物に襲撃されとってて俺が来た頃にはもう手遅れやった…せやけど、めっちゃ綺麗やったで！村人さんたちの思い出が＿＿」

隠れてしまった少女に語りかけるように優しく今日あった事を話していく。木の根に足引っ掻けて派手に転んだ、とか帰ってる途中に美味しそうなケーキ屋さんを見つけた、とかたわいのない話を何分もかけてずっと。

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「あ、せやせや明日俺と遊びに行こ！今話したケーキ食べに行きたいしルーちゃんも最近文房具欲しいゆうてたやろ？お兄ちゃんが買ってやるさかい」

正直話始めてから何分たったなんて覚えていない。せやけど、あんなに冷たかった鎖は少しずつやけど確実に暖かくなってきていて。今まで心配そうにルーちゃんを見つめていた零さんもそれに気付いたのかギュッと優しく抱き締める。

「あ、でもそれやといつものメンバーって感じで飽きてきたんやない？…せやなぁ、それやったら最近ルーちゃん皆で遊びに行きたいゆうてたし皆で遊びにいこか！空斗くんも佐奈ちゃんも小日向ちゃんも皆つれてな！」
「せやから、今日はもう明日に備えて寝ようや！…大丈夫、なんも怖くあらへんよ。洋兄がずっと守っといたるからな」

おやすみ、とそう優しく口付ければ鎖は綺麗に消え腕の中には小さな寝息をたてる少女だけが残った。

「…っ、やったでみんな！」

安堵のため息を一つついてから周りをドヤ顔をしながら見渡せば皆もルーちゃんが無事やというのを感じとったのかホッとした表情になり雰囲気を柔らかいものに変わった。それに再度安心しながらもとりあえずルーちゃんを部屋に寝かせにいこう、とルーちゃんと同室の子を呼び抱き上げる。

「零さん零さん、俺、ちょっとルーちゃん部屋に寝かせてくるわ！」
「……あ、あぁ、分かった」

そういった零さんの顔は未だに曇っていて、瞳がゆらゆらと揺れていた。

「…ちょっと零さんに何があったか聞いといてくれんか？」

俺もすぐに戻るから、と近くにいた仲間に零さんに聞こえないようにそう小さく伝えてからルーちゃんを抱え部屋へと向かった。

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こんにちは、たこです。
結構ごり押しといった感じになってしまいました！すみません！…もうちょっと感動できる話にしたかったなぁ。
ここまで読んで下さりありがとうございました！後は宜しくお願いします！