ニヒャクヨンジュウニ話 ※流血表現注意 ページ47
呼吸がしにくく、少し苦しい。
されるがままなのはグレイプニルに触れた影響か。
逃げないと。
でも、どうやって？
「英雄王、さっさと俺のマスターから手を離しな」
「……二度目だ幻霊風情が。それほど座に戻りたいか」
はっとしてアサシンを目だけで見上げれば不敵に笑って見下ろしている。
そんな挑発してはアーチャーの宝具で跡形もなく消し去られてしまうというのに、どうして話すのか。
待ってと思うのに身体は動かず。
止めてと叫びたいのに口も動かない。
「さぁ？ だが、はたして王様に俺を座に戻すことはできるかねい？」
「ほう、その口は余程いらぬと見える」
私が動けるようになるまでの時間稼ぎならやめて。
だけど喉を撫でる手が酷く恐ろしい。
眩しい程の光を視界の端に感じて。
「もう一回言う、俺のマスターから、グッ……」
いつの間にかアサシンの左腕に一本の剣が突き刺さっていた。
「ならば望み通りにしてやろう」
「かはッ……」
金属音が聞こえた。
次はお腹から、槍が二本突き出ていて。
真っ赤なそれが槍を伝ってポタポタと廊下を濡らしていく。
「ぁ、ぁ……」
目を背けたくても、身体の自由が利かないうえにアーチャーに首を掴まれているためできない。
廊下の外観を損なうほどの鮮やかな赤達に、カタカタと歯が震え始める。
親しい人物が死んでしまうかもしれないという状況に、私は恐怖していた。
「怯えろ。そして何もできない自分を恨め、憎め。その怨嗟が貴様をアレの
囁かれる悪魔の声が怖い。
目の前の光景が怖い。
誰かをまた失うのが怖い。
怖くて怖くて怖くて。
「マスター」
「！」
「大丈夫だ」
目を剥く。
やけに綺麗に笑うアサシンがそう言う。
何が大丈夫と言うのか、何が大丈夫だと言うのか。
そんなにも血を出しているというのに。
「ひっ……」
ごぼりとアサシンの口から血が、脇腹からは剣が突き出ていた。
それでも笑うアサシンに背筋が凍る。
「よく見ておけ雑種。犬死する貴様のサーヴァントの最後をな」
耳元で囁かれる死刑宣告に止めてと叫びたいのにどうして声は掠れたものしか出ないのだろう。
再び視界の端に見えた黄金の輝きに、震える唇でダメと溢すけどアーチャーは止まらない。
「死ね」
「っ！」
待って！
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (
レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました！ここまで書いて下さりありがとうございます！これからも応援してます！あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます！凄く嬉しいです！ (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2021年3月12日 1時
