ニヒャクサンジュウハチ話 ページ43
アサシンに背負っていただいて廊下を駆けること幾分か。
見た目通りアインツベルンの城は広く部屋数も多い。
いったいリンちゃんは何処にいるのか。
もし私の魔力が含まれた何かをリンちゃんが持っていれば、多少の誤差があるけど探知用の結界で探すことはできるのだけど。
生憎リンちゃんには何も渡していないために地道に一つ一つの部屋を探すしかない。
「どんだけ部屋が多いんだここ」
「わかりません」
階段も上がり、もう数十個の部屋を見たけどリンちゃんの影は皆無。
令呪による反応もなく、この辺りにはいないことになる。
マスター同士はその令呪が反応し合うと聞いたことがあるのでその可能性に掛けてみてるけど、一向に反応してくれない。
「アサシン、私達も二手に別れて探しましょう」
「ダメだ」
間髪入れることもなく、走りながらも回答するアサシンに目を向く。
「アーチャーが言った"奴"が気になる。マスターを一人にしたら万が一狙われても直ぐに対処ができない」
「ですがリンちゃんが」
「あのお嬢さんははっきり言ってアンタ以上に魔術的にも身体的にも強い。そう簡単にくたばるタマじゃないはずだ」
「……」
「心配なのは分かるけど、俺はマスターの身に何か起こる方が心配だ」
アサシンの言う通り、その年齢の割には魔術師的に見てもリンちゃんは非常に優秀。
私以上であることも確か。
だとしてもまだ子供なのだから助けてあげなくてはならない。
次の部屋を見終わったアサシンを説得しようとするけど聞く耳を持ってくれない。
「アサシン」
「……」
「アサシンが私の身を案じてくれているのはとても嬉しいです。です……が……」
左の角をアサシンが曲がった瞬間に言葉が出なくなる。
「マスター？」
「こ、こ……」
今は明るいからわからないかもしれないけど私は此処を以前、見たことがある。
アサシンが足を止めて私を見てくるけど気にならない。
「ここ、兄様が……」
兄がキリツグ・エミヤに弾丸を受けた場所である。
ずきりと左腕が痛むのは思い出したからか、はたまたキリツグ・エミヤの残留魔力が残っているからか。
ただ、ここは私にとって嫌な場所でもあり、一つ間違えたら兄の魔術刻印を失ってしまっていた場所でもあった。
思わず黙ってしまった私をアサシンは訝しげに見てきたけど、周囲を一瞥してどういう訳か"納得"をしたらしい。
「行くぞマスター」
「……はい」
走り出すアサシンに、後ろ髪を引かれながらもその場を去った。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (
レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました！ここまで書いて下さりありがとうございます！これからも応援してます！あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます！凄く嬉しいです！ (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2021年3月12日 1時
