ヒャクナナジュウゴ話 ページ30
変な魅了が、なんで九騎、などという悪態を吐くリンちゃんだったけど。
一つ深い溜め息を吐けば落ち着かれたらしい、私を見据えていて。
「ひとまず、今回の聖杯戦争はおかしいことはわかったわ。そこで私から貴女に提案なのだけど」
「はい」
「私と組まない?」
…………。
「へ?」
リンちゃんと話してから何度目かの
「組む?」
「そうよ」
「どなたと、どなたが?」
「私と、貴女が」
思わず目が点になってしまう。
どうしてそうなったのか。
元はといえば私はキャスターと組んでいた。
今はどうしてかリンちゃんにお世話になっているけど。
ーー凛、私は聞いていないぞ。
「当たり前よ。今初めて口にしたもの」
ーーアサシン陣営はキャスターと手を組んでいた。数時間前の出来事は此方の油断を誘うためのものかもしれない。一度考え直すことを要求したい。
彼女のサーヴァントの言葉に激しく同意したい。
決してそのつもりはない、というよりそのようなことはないのだけど。
あまりにもリンちゃんが突拍子もないことを言われるので、赤のアーチャーにもう少し言ってあげてと心の中で応援をしていた。
「どうして? 彼女はもうキャスターとは縁切りされているわ」
ーーだがそれは演技かもしれない。
「演技だとすれば三回こっきりの令呪を、わざわざ藤村先生や衛宮君を守るために使うはずもないでしょ。それに」
大人しく二人の会話をベッドの上で黙って聞いていれば、リンちゃんが此方を見た。
「?」
「エルメロイと名乗った割には結界魔術以外扱えていなさそうだし、例えアーチャーの言う通りだったとしても伸せばいい話」
ーー……。
「ありがとう、ございます?」
ーーいやマスター、今のはお礼じゃなくて怒るところだぞ。
そうなの?
アサシンの念話にそう返せば、アーチャーから深々として溜め息の音が聞こえた。
ーーあの女狐のことだ。純朴そうなこの女性の見た目を利用してという可能性がある。それだけは覚えておいた方がいい。
「わかってるわアーチャー。で、貴女、返事は?」
そっと目を反らし、アサシンがいるであろう方向を見れば好きにすればいいと言う。
キャスターとの共闘関係が崩れてしまった今、私の味方はアサシンのみ。
味方を増やすことはいいことだろうけど、あの橋で悲しそうな雰囲気をしたキャスターが頭を
だから。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
177人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔べないペンギン(プロフ) - セツナさん» こちらでもコメントありがとうございます。その部分は私も個人的になかなかいい感じに書けたと思っており、そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。 (9月6日 19時) (レス) id: 28f5cad4bb (このIDを非表示/違反報告)
セツナ(プロフ) - 微破廉恥注意の部分でのアサシンとアーチャーの会話が面白すぎますw (9月5日 22時) (レス) id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 爽@推しに貢ぎたい隊長さん» 二度目のコメントありがとうございます! 続編も公開に向けられるように頑張りますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年2月12日 21時) (レス) id: 5cd6e12329 (このIDを非表示/違反報告)
爽@推しに貢ぎたい隊長(プロフ) - あ、コメント失礼します。もう一度最初から読んできました!続編お待ちしております! (2021年2月11日 20時) (レス) id: f8f17f4c0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり光栄の極みです(照) 主人公かわいいと言っていただけて、もう嬉しくて小躍りしてしまいそうで……。続編公開までもう少々お時間を有しますのでお待ちいただけると幸いです。 (2021年1月9日 23時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月8日 9時