ヒャクニジュウ話 ページ24
いつも通り昼夜逆転の生活だけど柳洞寺の門番の役割を今日も果たして、朝帰りという一見したら不良になったかのような錯覚を覚えてしまう。
でもそれももう慣れた。
というより眠い。
しかし昨日見た夢と呼べるのか不明な程、現実味のある悪夢に寝ようにも眠れなくなっていた。
ーーマスター、寝ないと今晩が辛いぞ?
「……わかってます」
わかっているのだけど、瞼を閉じたらあの恐ろしい夢を再度見そうで。
既に帰宅済みで寝室のベッドに横になっている。
時刻を見れば朝の八時、本当に昼夜逆転の生活である。
ーー物理的に眠らせた方がいいか?
「いえいいです」
今身の危険を感じてしまった。
なので大人しく瞼を閉じた。
「……」
ーー……。
「……」
ー……。
「……やはり眠れないです」
目を開き、おそらくベッドの傍らにいるであろうアサシンの方へと向けば大きな溜め息を吐きながら霊体化を解いていた。
「あのなマスター、もう聖杯戦争が始まっているんだ。万全で挑んでも様々な因果によって敗北がありえるかもしれない。一回経験しているマスターならわかるはずだろ?」
「はい……」
「じゃあ寝ないと。生きて実家に帰るんだろ?」
「はい」
アサシンの言うことはご
兄は万全で第四次聖杯戦争に挑んだ。
多少は慢心も過信も傲慢もされていたけど、それでもエルメロイの当主として堂々たる戦力で戦ったというのに、それでも兄はセイバーのマスターに敗北しかけていた。
あの優秀な兄でもそうだったのだ。
私だと兄以上に万全な体勢で挑んだとしても、生き残れるか運次第になりかねない。
わかっているのだけど。
「……っ」
あの悪夢を思い出してリラックス出来そうにないのだ。
震える私にアサシンはどうしたものかと頭を悩ませていて、申し訳なく感じる。
「やっぱ強制的に寝かせるべきか」
「それは嫌です」
「……流石に俺も眠れないを理由にはちーっとばかし良心が呵責するしなぁ。とりあえずマスター、あっためたココアだっけ? リラックスできる飲み物でも飲んで、そこから考えるべきだろ」
「そうですね。そうしましょう」
ベッドに横たわっていた身体を起こしてリビングに向かう。
アサシンは霊体化、はしていなく多少魔力を消費させて眠くさせようとしてくれているのだと思う。
「あ、ミルクがない」
「……買い物か?」
「ですね」
時刻を確認すれば九時である。
スーパーマーケットが開店する時間だ。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - らんらんさん» コメントありがとうございます! お褒めに預かり、応援いただき、目から汗が出るほど嬉しいです。どうぞ続編の方もよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月25日 21時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
らんらん(プロフ) - とっても面白いです!いつも楽しみながら読んでいます!続編も頑張ってください! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 9ff20dca42 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 甘い缶詰さん» 一気に拝読いただきありがとうございます! そう言っていただけて非常に嬉しいです。これからも楽しんで拝読いただけるように尽力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m (2020年9月6日 19時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
甘い缶詰(プロフ) - 初めまして!前作から一気読みしました。正直言って面白すぎて、最高です(語彙力皆無)。更新頑張ってください! (2020年9月6日 14時) (レス) id: b8e62b7458 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ゼラチンさん» コメントありがとうございます。御拝読いただき感謝しかありません。お気遣いもいただき、目から汗が吹き出ております。ゼラチンさんもお体にはお気をつけ下さいませ。 (2020年8月30日 9時) (レス) id: 968bf19702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2020年8月7日 20時