壱 雷獣の行方､男の歩むみち ページ2
始まりもまた､大日本帝国であった。
一九××年｡日本から二人の男が姿を消した。
##新聞より
『突如現れた雷獣｡その正体は｡
〇月△日 ××省“内”にて雷が発生｡
その場にいた約十二名がﾀﾋ亡｡
生存した職員らは人から雷が出たなどと証言｡
その【雷獣】と見られる人物は国により国外へ追放された｡』
それが配られたとき､
【雷獣】
その様はまさに暴発寸前の獣である。
自身の腕を睨みつける。
腕に残るは血管模様の痣だろうか｡
血が流れてもいなければ痛みも無い。
しかしあの【光】は。
何故自分は生きているのか｡
最早考える気にもなれない。
回らなくなった頭で「雷獣は国を去る」と嘘を流し逃げ出した。
これからどうすれば良いのか、考えが纏まらず、その身を縮め、ただ時が過ぎるのを待つしか知らない。
ﾀﾋの覚悟と情けない義兄だという悔しい本心を確認し目を瞑ることしか。
義兄がそんな危機に陥ってることを義弟が知ったのはその四日後。
附同は社畜だし、また四徹でもしてるんだろ、と高を括っていたところ、ようやく新聞に目を通しまさかと思ったところである
え？ちょっと呑気すぎへん？大丈夫？
と思うが通常運行である。
不安だが、これが後に『彼ら』の総統になる男
である。
そんな不安すぎる男。帳だが、附同とは何だかんだ十年以上の付き合いであるため、附同がいるであろう場所にはいくつかの心当たりがあった。
帳はある程度の荷物をまとめ、駆けていく。
そして見つけた。日が沈む直前、帳の心当たりのある場所のどこにも附同はいなかった。彼はとある暗い路地裏にいた。
帳は二度目の絶望を顔に映し黒い目で足元に転がる附同を見つめる。
いつもかけている眼鏡はひび割れ、ぼろぼろに解れた服。そこから覗く腕には【電紋】。
附同に息があることを確認した帳は、少々落ち着きを取り戻し、頭を働かせた。
分かったことは三つ。
一つ目。附同に何か【能力】が現れたこと。
二つ目。腕､電報から【雷】の類であること｡
三つ目。これから帰る家が無いこと。
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叢和附同(プロフ) - ありがとうございます！！これからもチームで頑張っていきますので､よろしくお願いします( ..)" (2019年7月28日 22時) (
レス) id: f8d0f77347 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパルフェ - これからどうなるのか気になります！更新頑張ってください！ (2019年7月14日 18時) (レス) id: f41da37d90 (このIDを非表示/違反報告)
光沙(プロフ) - とても面白い作品だと思いました！ これから戦争とかもある感じの奴なのかな？私のめっちゃ好きなジャンルです これからも更新楽しみにしています (2019年7月14日 18時) (レス) id: dd658cd0bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：叢和附同の中の人 | 作成日時：2019年7月14日 0時
