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第26話◆ ページ27

「研磨の友達さん」
「……蒼川です」


友達、という台詞は聴き慣れない響きで、どうにもこそばゆい。

名字だけを名乗りそちらで呼ぶように誘導すれば、黒尾さんは食えない笑顔を浮かべた。


「どう? マネージャーやる気になった?」
「あ、えっと、それは……」


急な展開に脳がついて行かず、濁した語尾が、冷や汗に混じって溶けていく。

ちらりとアップルパイさん……改め、研磨さんの横顔に目をやると、そこに浮かんでいるのは微かな輝き。

子どもが新しいおもちゃを手に入れた時のような、無邪気な輝きをむげにできるほどの度胸を、あいにく私は持ち合わせていなかった。


「とりあえず、体験だけ……します」
「了解。じゃあ、俺2人に伝えてくるから……研磨」
「何?」
「案内してやって」
「ん」


小さく頷いた研磨くんは、黒尾さんの背中を見送った後、古ぼけた体育館の扉に両手をかけた。

年季の入った重そうな音を立て、左右に開いていく灰色の向こうから、こちら側に差しかけるのは、熱い声と眩いばかりの光。

同じ高校生だというのに、このエネルギーの違いはなんなのだろうか。


「高校生……すごい」
「何それ。ソラノさんも高校生でしょ」
「いや、なんか……」


ぷっと吹き出した研磨くんの顔は、この前会った時よりも幼くて、なんとなく心臓のあたりがムズムズする。

ちょっとだけ……楽しそうかもしれない。

胸の中で弾けた小さな期待は、いつのまにか戻ってきた黒尾さんとその他2名の声で、確信へと変わった。


「ようこそ。音駒高校バレー部へ」

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設定タグ:HQ , ハイキュー , 孤爪研磨   
作品ジャンル:アニメ
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青砥ルラ - 4.16 (2020年4月19日 14時) (レス) id: 3630771c88 (このIDを非表示/違反報告)
あべかわもち(プロフ) - 名無しですがなにか?さん» はい、そうなってます! (2018年4月16日 6時) (レス) id: 9f7db0fc1d (このIDを非表示/違反報告)
名無しですがなにか? - 白い四角が、青砥ルラさんですよね? (2018年3月23日 16時) (レス) id: 3b500904fe (このIDを非表示/違反報告)
青砥ルラ(プロフ) - なーさん» はい!ゼヒともお願いしたいです! (2018年3月23日 11時) (レス) id: 4eb8e6777a (このIDを非表示/違反報告)
なー(プロフ) - 青砥ルラさん» ありがとうございます…!また機会があったらお描きさせてください! (2018年3月23日 11時) (レス) id: 70117f1d7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あべかわもち あおと x他1人 | 作成日時:2018年3月20日 18時

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