第七十九話『隼』破沼真賀流side ページ29
『知能は肉体に勝つ』…知識があるものは肉体を持つものに勝つことがある的なことわざだ。
では、知能があるものが肉体を得たら…あるいわ肉体を持つものが知識を得たら…
『鬼に金棒』が実現するのだ。
「…ったく。めんどくせぇやつに恨まれたな…」
蜻蛉と鮫との戦闘が大分堪えているらしく、体が悲鳴をあげている。
カマキリは鎌を振り回し、火を吐き、レーザーを放って大暴れしている。
鯱の三人も自分よりは連戦で無いにせよかなり疲労がたまっているらしい。
その時、天野永久がよろけてスッ転んだ。カマキリはその瞬間をめざとく見つけて火属性ブレスを吐き出した。
痛む体に鞭を打って駆け出し、ぎりぎりの所でブレスを吸収、ゼロ距離で放出したがあまり効いているようには見えなかった。
「…これで借は無しだ」
ジリジリと近づいてくるカマキリを睨む。知能が発達したためガードやタイミングをずらして攻撃してくる。
せめて鎌の数が減ってさえくれれば攻撃も通るだろう…鎌の数が減れば…?
「鎌は6本で…大体速度は…それぞれ…(ぶつぶつ)」
「お…おい真賀流?何ぶつぶつ言ってるんだ?」
口に出ていたようだが気にしない。
「…おい天野永久。博打に近い作戦を思い付いたが…乗るか?」
「博打に近い?…どんなのだ?」
そこまで言った時にカマキリが攻撃を再開した。
相変わらず隙のない動きで大暴れしている。
「簡単に言うぞ…!俺があの鎌!へし折ってやる!」
攻撃を交わしながらも天野永久は考えてたが、やがて顔を上げた。
「…大丈夫なのか!?その前にお前、あとどのくらい持つんだ!?」
「…限界は30分っていった所かな?」
「わかった!頼むぞ!」
そうと決まれば、カマキリを誘導しなければいけない。すごい勢いで体を動かした。
黒曜石で棺を生成し、中から先程いれておいたさそり型の堕落者を取り出して吸収する。体が堕落者を吸収して黒く変色する。
『よし、いくぞぉ!狂神モード!』
一気に間合いを詰める。脚力、腕力、身体能力強化はやっぱありがたい。
するとカマキリの動きにも変化があった。相変わらず鎌を振り回しているが、その動きは殺す動きよりも、脅えているようにも見えた。
『なんだ、しっかりトラウマとして記憶してんのかよ』
その鎌を交わし、一つの鎌に掴みかかって一気にへし折る。
ベキリと鈍いおとがして鎌が地面に落ちた。
なおも暴れるカマキリの鎌を立て続けに3本へし折った。
『まだ終わらないからな!』
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ジグ(プロフ) - 終わりました (2017年3月18日 17時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
ジグ(プロフ) - 更新します (2017年3月18日 16時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 終わりです (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 更新いきます (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@メイドラのエルマ赤穂浪士で死亡(プロフ) - 終わりましたー、次の方どうぞ! 本当だ、順位上がってますね笑 (2017年3月18日 16時) (レス) id: 38080604d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海月 x他8人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )
作成日時:2017年2月3日 22時