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第七十一話『鯱』天月千尋夜side ページ21

あの後、私は変な男二人に変な力を伝授された。今と成っても、それが何かは解らない。目が覚めると、其処には不思議な空間が広がり、二人の青年が居た。一人は反抗期なのか、やたらと反抗するが、もう一人は対照的に大人しい印象だった。
 一人目の青年は何処かへ行ってしまい、残された私ともう一人の青年は、その青年の事を追いかけるようにして部屋を出た。外へ出ると、青年は戦っていた。それはもう、暴れる獅子の如く。彼は此方に気付くと、毒づいた表情をしたが、それは直ぐ、戦闘時の緊迫な顔付きへと戻った。突如、奇妙な怪人が三人を奇襲して来たのだ。永久や那楠は、実に手慣れた動きで敵の攻撃をかわしては反撃を打ち込んでいる。どうやら彼等は、今回が始めてでは無いのらしい。
 そんな事を考えていると、奇襲して来た怪人の内の一体が、自分に襲い掛かってきた。逃げる術も無いので、吹き飛ばされるのを承知で正面から攻撃を受ける。果てさて、一体どうしたことやら。私はその異質な怪人の攻撃を普通に受け止めてしまっていた。どうやら、身体能力が上がっているらしい。その事に気付いた私は、握った拳に力を籠め、怪人にぶっ放す。
「あーらまァ。便利な腕力だねェ、こりゃ」
 自分の実力に感心していると、先程の攻撃では効かなかったのか、再び怪人は奇襲を仕掛けて来る。懲りない奴だなと、もう一度拳を構える。すると、懐でチャリ、と金属の擦れる音が聞こえた。何だろうと、怪人の攻撃を華麗に回避し、懐を確かめる。
「なんだい、こりゃァ。鎖鎌みたいだねェ」
 「ヴゥァアアー!」と云う不気味な雄叫びを上げ、怪人は千尋夜に襲い掛かる。「いいねェ、そういうの!」千尋夜も負けずと押し掛かる。怪人は手を金属に変化させ、千尋夜の持つ鎖鎌に対抗した。周りに、金属が擦れ合う火花が散った。

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ジグ(プロフ) - 終わりました (2017年3月18日 17時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
ジグ(プロフ) - 更新します (2017年3月18日 16時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 終わりです (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 更新いきます (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@メイドラのエルマ赤穂浪士で死亡(プロフ) - 終わりましたー、次の方どうぞ! 本当だ、順位上がってますね笑 (2017年3月18日 16時) (レス) id: 38080604d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海月 x他8人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )  
作成日時:2017年2月3日 22時

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