毒舌度181% ページ12
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やっぱり怠い。と言いながらAが横になるのを見て、ふと時間を確かめる。部屋の壁時計の長針は、12を回っていた。
「……A、お昼時だけど何か食べれそう?」
『んー……食欲ない、かも……』
「マジで重病じゃん」
『それはどういう事?』
「甘い物も要らない?」
Aの質問には答えず、至極真面目にそう聞くと、ちょっと間が空いてから全部は無理そう。と返って来た。本気でヤバいよそれ。
『……うん。やっぱ要らないわ』
「何か食べた方が良いよ?」
薬飲ませるにしても、何か食べてからじゃないと効果って裏目に出るはずだし。
『一人前無理』
「お粥とか食べれない?」
『……作るの面倒』
「いや、俺が作るけど」
さも当然のように言うと、Aが大きな瞳を更に見開く。何その心外そうな顔。
『……作れる、の……?』
そしてこのセリフ。俺Aより不器用な人存在しないと思うんだよね。Aが作れるなら誰でも作れる。
『料理出来るって言われてもの凄くショック。もう私がお前に女子力で勝てるとこないじゃん』
「元からでしょ。んで? お粥なら食べれるの?」
『んー……』
Aはモソモソと動いたかと思いきや、そのまま俺と反対……壁の方を向いてしまう。そんなに俺が料理出来るって事に不満だったの?
『……カルマが、作ってくれるなら……食べ、る……』
Aが小声でそう言ったのが聞き取れる。その様子を見て口元が緩み、思わずにやけてしまう。Aがそっち向いててくれて良かった。
「っはは、特別に作ってあげる」
『……ぅん』
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葵(プロフ) - 立花 花泣さん» コメントありがとうございます!わざわざ一気読みとは……! そう言って貰え嬉しく思います!次も早めに効果出来るように頑張ります!! (2017年2月21日 18時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
立花 花泣 - すっごくすっごくおもしろいです!part5まで一気読みしてしまいましたwカルマくんと夢主ちゃんのやりとりも大好きです!part6の修正が終わるも楽しみに待っています、これからもがんばって下さい! (2017年2月21日 17時) (レス) id: a10039e702 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 音色さん» 閲覧、感想ありがとうございます!そう言って貰えて光栄です。part6以降ですが、只今訂正中の為公開が出来ません。なるべく急ぎますので、お待ち頂けると幸いです。説明不足で申し訳ございません。 (2017年1月30日 20時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
音色 - 最近いっきよみしてますっ!とっても面白いでっす!ところでお願いがあるんですけどpart6のパスワードって何か教えてくれませんか?すみません。お願いします! (2017年1月30日 16時) (レス) id: 1114661b39 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» ありがとう!前原はイケメンなんだよ、多分きっと(( (2017年1月29日 23時) (レス) id: 014c775145 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2015年10月26日 18時