【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part3

毒舌度１１３％ ページ30

ーー…





前進守備に戸惑った結果、進藤君は腰の引けたスイング。

そんな弱々しいボールを取れないわけもなく、呆気無くトリプルプレー。





「ゲ、ゲームセット…!!なっなんと!!E組が野球部に勝ってしまったーー!!!」





「キャー!!やったーーーッ!!」

「男子すげぇッ!!!」


このアナウンスでE組の女子が盛り上がる。





「なんだよ、つまんねー」

「E組ごときに負けやがったぞ」


勿論、対照的に文句を言いながら本校舎に帰る生徒達。





ある程度生徒を眺めたところで、私は杉野の所に向かおうとする。





「あの………っ」

『はい?』


が、それはあっさり止められる。

………しかも、何故か本校舎の女子数人によって。





『あ、あの………何か……?』


ひょっとしてさっきの悪口が原因で絡まれるかと思い、引きつった笑顔で対応する。


「………えっと、名前、教えて貰って良いですか…?」

『はい?』





私が思った事とは裏腹に、その女子は私に名前を尋ねてきた。


『名前…?』

「あ、はい…」


私は改めて彼女達を観察する。

それなりに可愛い顔だなぁ……。でもどっか性格悪そう。

なんて失礼な事を考えてる一方で、どうやって誤魔化そうかも考えていた。





ここで私の名前出すのは簡単だけど……女子ってバレる。

下手したら言いふらされて、理事長にも迷惑が掛かりかねない。

そうなると………私の身が危険だ。間違いなく学秀に怒られる。

何としてでも放課後の補習と反省文は免れたい。

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