毒舌度27% ページ29
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立場が逆転した。
どう足掻いても私の力じゃコイツを退かせない。
しかも腕、縛られてるし。
冗談ではなく、本当に焦ってきた。
それに伴い、遠くの方から聞こえてきた声や足音が、ここに近付いて来てる気がする。
そうなると私だけじゃなく、カエデちゃん達も危ない………!!
イチかバチか、攻撃を仕掛けようと思い、足に力を込めたところで、古びたドアが、音を立て開いた。
「来た来た。うちの撮影スタッフがご到着だぜ」
そう言って私から視線が外れた。
つられて、私もドアの方に目を向ける。
ドアから現れたのはこいつら同様ダサい人………ではなく、ダサい格好でボロボロになった不良の1人だった。
ボロボロになった不良は雑に床に投げられる。
気絶してるにも関わらず、こんな扱いする奴は身近に1人しかいない。
「修学旅行の栞1243P。班員が何者かに拉致られた時の対処法…」
いつも周りにいる見慣れたメンバー…のウチの1人だ。
「皆!!」
「A…予想以上に危ない雰囲気だね。煽るなドアホ」
嬉しそうに声を上げるカエデちゃんに対して、馬鹿なの?と言いたげな顔をして私と…回りの不良を睨む赤羽。
「てめぇら…なんでここがわかった!?」
「土地感のない輩はそう遠くに逃げない……」
憎々しげに言い捨て、私の上から降りる不良。
そんな不良に対して、渚が分厚い栞を見せる。
「先生がマッハ20で下見した拉致実行犯潜伏対策マップが役立つでしょう」
え、拉致られる前提の栞だったの、それ。
「でどーすんのお兄さん等?こんだけのことしてくれたんだ。
挙句の果てにそこの女にまで手を出した。あんたらの修学旅行はこのあと全部………………入院だよ」
『………流石、格好良い』
赤羽の不敵な微笑みに対して、私はどこか安心し、素直な感想を呟いた。
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葵(プロフ) - オセロさん» ひえっ、コメント気付くの遅れて申し訳ないです!! 初コメありがとうございますー!! は、発狂させてしまった……!笑 きっと先が長い作品ですが、のんびりと読んで頂ければ幸いです! (2019年8月4日 2時) (レス) id: f205b8954e (このIDを非表示/違反報告)
オセロ - 初コメです! 今回の作品、ずっと発狂しながら読んでました! 続編や、今後の二人の関係を描いた物語を、楽しみにして待っています! m(._.)m (2019年7月23日 23時) (レス) id: 3d9b2eea0d (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 黒猫れもんさん» ありがとうございます!!テンポよく進められる会話は書きやすいので(私情) ほらカルマ君!!ご指名だよ(( (2016年12月25日 4時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫れもん - ふたりの会話が微笑ましいです(*´ω`*)カルマくん。私と結婚(( (2016年12月24日 23時) (レス) id: f8822feb9a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうたすら(プロフ) - すみません……ありがとうございます!更新頑張ってください!!応援しています!! (2016年11月23日 12時) (レス) id: 152c51bac6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twitter.com/uranai_aoi/status/1131939128247848960?s=19...
作成日時:2015年9月26日 23時