ツンデレ33 ページ33
「よいしょっと」
いつもと違う駄菓子屋さんを見付けた為、其処で買ってみた。
品揃えが良かったから今度から其処に行こうと思う。
駄菓子屋の梯子も偶にあるから面倒だったんだけど此処には乱歩さんの好きなお菓子が全部あった。
こんな夢の様な事があるのか。嬉しい。
「んー、此処ちょっと遠いし多めに買っとこ」
どっさり買い込んだ。
帰りに重さでふらふらし乍袋を抱えて歩いていると、不意に後ろから声を掛けられた。
「んわっ?!?!」
「わぁ、流石ですね。女子力の無い」
「谷崎君か。吃驚した。ん、しょっと」
荷物を持ち直す。
ちょっと腕が疲れてきて持ち直す。
すると、何故か荷物が軽くなった。
「……………っん?」
「何で一人でこんな重いの持ってるンですか?流石ゴリラですね。動物園行きます?」
「わぁ、素敵なデエトのお誘いだね有難う」
「棒読み気持ち悪いので止めて下さい気分が…」
“アッゴメン…”と若干傷付き乍云う。
加えて、小さくお礼も云っておいた。偉い。
「で?何でこんな大荷物になるのに人を連れて行かないンですか。筋肉でも付けたいンですか?」
「皆忙しいのに私の御遣いに着いて来させる訳には行かないでしょ。唯でさえ私今年入ったばかりの下っ端なのに」
その割には馴染んでるんだよなぁ。弄られ伽羅は勘弁して欲しいけど。
まぁ皆さん優しいからね。
「ボクみたいな手代なら空いている時もありますから。一人より二人の方が効率も良いでしょう?余計な心配掛けさせないで下さい」
「心配して呉れてるんだ」
「勘違いしないで下さいね。同じ社員として何かあッたら困るだけです」
淡々と私の隣を歩く谷崎君。
いつものへらりとした可愛らしい笑顔は何処へ行ったのか屋根裏にでも置いてきたのか私と居る時は結構キリッとしたというか、中々難しい顔をしている。
私は、あの笑顔を数ヶ月は向けられていない気がする。
最初の頃に戻りたい。
「疾く帰りますよ。ボクも仕事があるンですから」
「はいはい。スパダリ様の仰せの侭に」
「何ですか其……」
呆れた様に溜息を吐き乍、自然な動作で私を車道から離し、彼が車道側に行く。
道を左に曲がった時に私が車道に行ったから?
其にしても嫌い?な相手にもそんな事して呉れるなんて紳士か。紳士だった。
「ヘタレの割にはこういう所男前」
「は?」
「ゴメンナサイ」
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かりんとう(プロフ) - あ、あ、あんこおおおおおおおお!!!読んでる途中だけどコメントするわ。ツンデレ26の中也が可愛すぎてニヤニヤとまらんのだが助けて!!?!?((しらん (2019年12月18日 19時) (レス) id: b09f89d760 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - id=es(旧カシ魔女)さん» わわわっ!嬉しい!!!是非是非呼んでー!!! (2017年4月28日 22時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
id=es(旧カシ魔女) - ありがとう…!あんこって、呼んでもいいかな? (2017年4月28日 20時) (レス) id: bd9f4f1f85 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - id=es(旧カシ魔女)さん» イドさんですね!了解しました!ではお言葉に甘えてこれからはタメで話させて貰いますね!私もタメ大歓迎なので是非お気軽に呼んでやって下さい!! (2017年4月28日 0時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
id=es(旧カシ魔女) - あんこさん» 本当ですか!嬉しい…!!文ストを語れるお友達が…ついに…!!!!私のことは気軽にタメ口でどうぞ!あ、ハンドルネームは『イド=エス』と読みます。イドとお呼びください! (2017年4月27日 21時) (レス) id: bd9f4f1f85 (このIDを非表示/違反報告)
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