扱い酷くないですか皆さん【文豪ストレイドッグス】

ツンデレ17 ページ17

休日をゆったりと楽しんで、次の日。

探偵社に来た。何時も通りの朝。

「お早う！」

「お早う太宰君」

「動物が喋った！！大変だよ国木田君！！急いでサーカス団に伝えないと！！！！」

動物って云うと人間も動物なんじゃという突っ込みはせず、私は無視して仕事を続行する事にした。

折角挨拶を返したのに。

最初の頃の太宰君は何処へ行ったのだろう。

多分遥か彼方に消え去ったんだろうな。

「む、柚」

「なに？」

「俺は此から外回りがある。一時間で戻るがその間に此を社長に預けておいて呉れるか。先日の事件の始末書だ」

「嗚呼、良いよ。行ってらっしゃい独歩君」

理想手帳をポシェットに入れる独歩君。

太宰君を無視しているのはいつもの事だから気にしないでおこう。

「行って来る」

バタンと閉じられた扉と残された私達。

この一時間の間に如何に仕事を進められるか。

残業してなるものか。私は丁寧に且つ迅速に指を動かし目を動かした。

一つの書類が一段落した所で独歩君に渡された始末書を社長に渡しに行く。

その後乱歩さんに駄菓子を買って来いと云われ自腹で購入、社長にバレて倍にして返された。

後でこっそり返そう。

「帰った」

「お帰り独歩君。社長には出しておいたよ」

「嗚呼、助かる」

簡単な業務連絡のみしてまた自分の机に戻る。

独歩君はいつもの様に珈琲を入れ直し、邪魔をしてくる太宰君を引っぺがして仕事を続行する。

通常運転。

「柚さん」

「何？谷崎君」

「一応貴女も女性なンですから女性らしい服を着てみたら如何ですか？若しかして持ッて無いとか？ならボクがナオミと買って来てあげますけど」

遠目から見たらきっと美青年に微笑みかけられている様に見えるだろう。

綺麗な笑顔だった。

云ってる事が全てを台無しにしているけれど。

「持ってるけど仕事に動き難い服で来れる訳が無いでしょう。私ただでさえ買出しが多いのにヒラヒラして鬱陶しいの履くの厭」

「だから女子力無いんですよ！ナオミに移ったら如何するンですか！？」

「ナオミちゃんは充分美人だから気にするだけ無駄じゃないの！？」

納得した様な顔をする谷崎君。

否定する気色は無し。

ですよねー、わたし知ってた。

逆に申し訳無さそうな顔をされた為今度乱歩さんが休みの日にスカァトで来て遣ろうと思った。

明日だけど。

……………探さなきゃな。

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