ナオミちゃんのクラスメイト【文豪ストレイドッグス】【男主】

弐拾漆ノ咄 ページ27

僕のドレス写真騒動、そして、入社試験を行って少し経ったある日。

え、嗚呼、入社試験については触れないで下さい。

記憶から一刻も早く消去したいんです。

…怖かった。

休日、本を買いにと書店に歩いていたら、誰かにぶつかった。

「わぷっ」

「嗚呼、済ま…って、怜じゃねェか」

「あ、中原さん。こんにちは」

今日も今日とて凄い服だなぁ。

靴もゴツゴツ…うわぁ…

あのサイズが大きそうな外套は背が伸びると信じて購入したら以外と伸びなくてずっと肩に掛けてるんですかね？←

「手前…聞こえてるからな…」

「えっ？」

「まァ良い。ちょっと付き合え」

「？買い物ですか？」

「おう。エリス嬢が手前と何かお揃いで欲しいから買って来いとよ。芥川と手分けして探してた所に手前と運良くぶつかったって訳だ」

エリス様が…僕とお揃いで…？

其で如何して…。お揃いという可愛らしいもので如何して…

「服屋に来てるんですか」

しかもロリータ系。

「真逆中原さんにもそういうご趣味が…？」

「無ェよボケ」

叩かれる。痛い。

「えぇ…僕もう女装はごめんですよ…」

「なるべく男でも着れそうなやつ探してやっから待てよ」

「はぁ…判りました」

あれやこれやで、エリス様の服と、お揃いで僕の服を購入。

値段？…気にしたら負けですよ。

其から解散かと思ったら、今度はメンズのブランド服のお店に入る事となった。

買い物は未だ未だ続くようです。

「怜、取り敢えず此と此着ろ」

「は、はぁ…」

促されるままに何着も試着する。

少し眺めた後、中原さんはまた違う服を取りに行き、其を着る。

何度も繰り返して、やっと満足のいく服を決められたのか、その場で買ってしまった。しかも靴まで。

ブラックカードなんて初めて見…って、えっ？

「ああああああの！此如何すれば…！？」

「俺からの贈り物(プレゼント)だ。受け取れ。取り敢えず他にも何着か買ったから適当に着ろ」

「高校生がブランド服着てたらおかしいですよ！」

「？手前くらいの歳の時なら俺普通に着てた」

マフィアに居ると金銭感覚が狂うんですね覚えておきます！

そうじゃない。

「でも買っちまったし其の服は俺にはちとデカイんでな。まァ受け取れよ」

にっ、と笑いかけられ断れない。

僕は項垂れ乍服を受け取った。

大人怖い。

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