AAAの女子 私だけになるの？

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末「ちょい待ち、タクシー捕まえるわ」



『待って！歩いて帰ろうよ！久しぶりにさ！』



末「はぁー？なんで急に歩き？」


まぁいいけど なんて笑いながら先を歩き出す。


そんな秀太の優しい背中を見ていると
自然と笑顔になった。


あたしも追いつきたくて 走って側に並んで歩いた。


あたしがにこにこしてるのを見て

末「なーんーだーよ」

ってにやにやしながら 肘でツンツンしてくる。


なんだか懐かしくて 楽しくて、にやにやが止まらない。



『覚えてるー？ 練習生の時 3人でよく帰ってたよねー』


末「あー 西島とね」



『うん、たまににっしーがいないとき
秀太と2人で帰ってたじゃん？
あたしが練習 うまくいかないとき いつも秀太は
相談に乗ってくれてたなーって思うと 懐かしくて。』




そんなこともあったっけ？
なんて言いながら 照れ隠しにデニムのポケットに手を入れる。




ぶっきらぼうだけど、時には1番味方してくれて。
男らしくて 照れ屋で、昔から変わらない秀太を
見ていると、なんだか心がぽかぽかする。


色々な気持ちが溢れて


『いつもありがとね、秀ちゃんっ！』

背中をバシっと叩くと


イテッと前に倒れ ん？って顔をして

「おうよ」

とグッドポーズをしてきた。





夜風に当たりながら 秀太と2人で歩く帰り道は
気分が悪かったのを忘れさせるほどに清々しかった。

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