男心芽生えました。【実渕玲央】

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葉山side


髪をどかすと間違いなくAちゃんだ。


「えへへ、見られちゃいましたか！笑」


こんな時までAちゃんは笑顔だ。それよりも…


俺どーすればいいんだ…そだ！保健室だ！


「Aちゃん！保健室に行こう？立てる？」


「保健室は嫌です！こんな姿先生に見られたら先生に色々言われるから…おおごとにしたくないです！」


なんで、そんなおおごとにしたくないのか分からないけど、


「じゃ、まず立てる？」


「はい、たてm……っ」


ありゃ、こりゃー捻ってるなぁ…


てか、ブレザーボロボロだし…いじめだろう、どう見ても


「とりあえず俺のブレザー貸してあげる。」


俺のブラザーをかけた。


小柄なAちゃんには少し大きい


うん。可愛すぎる！


なんて、今こんな事考えてる場合じゃなかった


「コタさん、ブレザーなかったら登下校とか…」


こんな事まで気にしてくれるとかまじ天使！優しすぎる！


さっきから俺空気読め！


「大丈夫だよ！俺ら朝練とかあるし先生に見られねーよ！」


なんて、少し嘘。先生にバレる事も多々ある


「だから、それ貸してあげる」


「ありがとうございます」


まず、この場所から出ないと。いや、今でたら休憩中だし生徒と出くわす


「あの、コタさん、もう授業に行かないと…」


いや、まてAちゃん。この状況で授業受けるつもり？


この子バカ？


「今は授業の事考えないで、自分の事考えるんだよ」


「でも、コタさんが…」


いかにも俺がバカそうに見えるからって、そんな深刻そうな顔しなくても！


キンーコンカンーコーン


少し話しているとチャイムがなった


とりあえず足捻ってるし、手当てしないと…


でも、保健室は先生いるから嫌がるし……ん？


んんんん！俺の鞄に湿布とテーピングあるじゃんかよ！


えっと、今の時間教室使ってるっけ？いや、理科室だから誰も使ってない！


「Aちゃん！俺今から教室いって湿布とか取りに行くし、ここでまっててよ！」


「え、あ、コタさん！……」


俺は走って教室まで向かった


いつでも捻っていいように湿布とテーピング持ち歩いててよかった！


俺天才じゃね？


「お待たせ！、足出してくれる？」


素直にAちゃんは怪我をしている方の足を出してくれた


「ごめんなさい。迷惑かけて」



「全然迷惑じゃないよ！困った時はお互い様でしょ？」



「コタさんお願いがあります。」

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