ｱﾊﾊ……ここどこｯ【OP】 (ページ39)

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船へページ39

『…戻ってきたんだ』

もう、見慣れた。と言ってもいい天井があった
それは船の中で

「目が覚めたか」

体を起こすと同時に、シロと思われていた真っ白な猫がいた。ちなみに鈴も付けている

『ただいま？というか。何処へ行ってたんですか。この数日間。あと、この船も』

聞きたいことは山ほどある
シロに質問攻めをしてみると、ずっと口を閉ざした状態
なんか言えよ。って思っていたら

「説明はする。だがその前に、Aは寝とけ」

そんな事言われても、目が覚めれば腹が減るってわけで…

『それは無理。お腹すいたし』

ベッドから出ようとしたら。凄い大きなため息をつかれました
あれ？最近シロのため息しか聞いてないように思えるんですけど

食堂に移動して、ご飯を作ろうと思ったが
腕が上手く動かないのが分かる

「無理もねぇよ。凍傷の危険さえあったんだからな」

オメー。それは誰のせいだと思ってんすかゴルァ。とか思いつつ
腕が動かないとは結構不自由という事がよく分かる
お皿を持てば震え。フライパンなんて、重く感じ持とうと思っても力が出ない

『卵も割れないのか』

卵で焼くだけにしようと思ったが、卵を持つ手が震える。
力加減も分からないし、調節も出来ないから落としてしまうか割れずじまいか。どちらか2択になる

「座ってろ」

シロはそれだけ言うと、猫から猿に変わる
え。猿が作るとか衛生的にどーなん？って思ったけど。手袋をはめてから取り掛かり始めた

『傍から見たら猿が料理してるから。凄いと思える。中身がシロだからどうも思わないけども』

そんな事を口にすれば、シロの動きが止まり。フライパンを持った状態でこちらを見た
そして、猿…シロの顔にフライパンを近づけてニコニコしながら私の方に来る

『待って。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい』

全力で謝るが、頭にガンッと痛みが走る。殴られた
あの時の地獄修行よりか、全然痛くないし。むしろ優しいくらいの力加減なのは分かるが
それでも、痛い

『怪我人よ……私は』

そんな事を言ってるうちに、いい匂いがする
何も言わずに出された皿の上には。チャーハンが

『うわぁぁぁ！！！いただきます！！
え。美味しい！！シロありがとう！！』

スプーンは持てるし、一応口に運ぶくらいは出来るんだよ……
でも、それよりか。チャーハンが美味い

私って馬鹿舌なのかな？全部美味しいと感じる