【アナタシア】キスの意味【短編集】

確認* ページ30

まさとside



かわいい寝顔。

綺麗に透き通った白い肌。

こんなにも美しいものが今までほかの男の目に触れたことがあると考えただけで怒りがふつふつと湧いてきた。

誰が悪いわけじゃない。僕とめいが出逢うのが遅かっただけ。


彼女は僕と出会うまでいわゆる遊び人で男と付き合っては別れ、付き合っては別れ。付き合う前に体の関係だけを持つこともあったという。


まさ「僕は違うよね、めい」


今まで何度彼女に聞いただろうか。返ってくる答えは決まって『当たり前じゃん』と笑いながら。

彼女を信じていない訳では無いが、今までの男にも同じセリフを吐いていそうで不安が完全に拭われたわけではなかった。


それこそついさっきまでそんな不安に押しつぶされそうになっていた僕を慰めてくれていた。
カラダで慰めてくれた、なんていやらしく聞こえるが彼女の体温が、甘い声が僕にとって何よりの癒しなんだ。


そう自覚していくうち、だんだんと彼女への愛しさが溢れる。
この気持ちを何処へぶつけようかと心の中で迷っている内にふとめいの綺麗な背中が目に入った。

この子は何でこんなにも綺麗なんだろう。
頭の先から指先まで余すこと無く美しい。


まさ「ずっと、ずーっと一緒だよね」


まるで女の子のようなセリフを吐いてそっと彼女の背中に口付ける。




『ん、まさと……？』

まさ「…起こしてごめんね」

『ううん。いいんだよ』



再び俺の腕の中に収まる彼女はこの世でいちばんかわいい。



俺の宝物。誰にも渡さない。



背中へのキス【確認】




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あと1話くらいで……終わるかも…

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