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十話 ページ11

炭治郎side


それから、Aさんと俺の関係は少し変わった。稽古をつけてもらえるようになったのだ。


稽古と言っても、少し特殊だ。回避と受け身の訓練。









何かというと、俺が隊服を着て歩いているときに、通りすがりのAさんが俺を投げ飛ばしにか
かるのだ。
それを回避または鞘付きの刀で受け流す。投げ飛ばされたら瞬時に立ち上がる、というものだ。

べつに、変なことをしているわけではない。前回の鍛錬で、Aさんは、俺が過剰に鼻に頼りすぎていることと、ある角度で転んだときの立ち上がる速度が少し遅いことを問題に思ったらしい。

だから、匂いがわからない場合に備えて民衆の中で、俺が苦手な角度で転ばせることにしたらしい。本当にきっちり苦手な角度ぴったりで転ばせる。こわい。


ちなみに、このことを善逸に話したら、”なんでお前はそんな超絶美人の鬼殺隊トップに教わってんの!!”と言われたが、鍛錬の内容を話すとドン引かれた。







心外!









そんなこんなで何日か過ぎたとき、柱の時透無一郎くんに呼び出された。


「君が隊員数十人分以上の力を持つ頭の時間を奪う実力があるのか調べてあげる」
と言われたけど、なんか嫉妬の匂いがものすごいから、Aさんとの時間を奪われたことに怒ってるんだろう。

そのままものっすごくしごかれて、力尽きて気絶しかけたとき。









Aさんがやってきた。




「あれ、無一郎。どうしたの?


「こいつの稽古。えーっと、君誰だっけ。

「え…竈門炭治郎です!


「あーあ、ごめん。無一郎は記憶の維持が困難だから。


そのまま二人は、他愛もない話を始めた。でもふたりともとても楽しそうだ。母さんと父さんのような、互いを思い合っている匂いがする。


「そういえば、無一郎の刀、もう刃こぼれひどいよね。

「うん、そうだね。そういえばAの鎌もこの前持ち手がぼろぼろになったって言ってなかった?

「ああ、そういえば〜

「それにしてもAの鎌、すごく重いよね。どうしてそんなに細い腕でそんな重いの持てるの?

「一本一本の筋肉を意識してまんべんなく負荷をかけるとかなり楽に持てるよ。

「そんなのAしかできないよ。









でも、俺は気絶しそうだからわからないが、どちらかから、泣きたくなるくらい深い、深い愛と悲痛の混じった匂いがする。








大正コソコソ噂話

Aの大鎌はすごく重いです。手渡された炭治郎は一回落としました。

十一話 炭治郎side→←九話


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設定タグ:時透無一郎 , 鬼滅の刃 ,   
作品ジャンル:恋愛
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みぃちゃん - 初めて見ました。頑張ってください!! (2022年1月22日 10時) (レス) @page22 id: 07d077227f (このIDを非表示/違反報告)
天羽ステラ(プロフ) - コメントありがとうございます!これからも頑張ります! (2021年10月13日 19時) (レス) id: f35bb53857 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 初めまして!とっても素敵ですね!高評価しました! (2021年10月6日 19時) (レス) @page1 id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天羽ステラ | 作成日時:2021年10月3日 18時

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