担任 ページ21
かたやいかにもマジメな、勉強と読書のしすぎで視力が悪くなってしまいました、とでも言うかのようなメガネをかけた男子。
かたや着用義務があったはず(確か)のネクタイをつけず、ワックスで固めてるのかと思ってしまうつんつんとした髪型の男子。
この二人の、不良に注意する委員長感が拭えない空気感。
「元気だ」
「元気があってヨロシイ」
そんなことを呟きながら、瀬呂くんと前方の二人を見つめる。
教室の扉が開けば、片方のマジメな方がそちらへ赴く。
原作の漫画では、主人公目線だったから、こちら、つまり教室内から見る原作イベントというのも新鮮だ。
「そろそろ先生来そう、瀬呂くん静かにしとこ」
「え、もう？」
早くね、といった様子で、すんと静かになる瀬呂くん。素直。
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
扉前で盛り上がっていたところ、彼の低い声でぴたりと止む。
妙に響いたその低い声の持ち主こそ、担任の声。
「ここは」
ヂュッ、とウィダーゼリーを飲み干したであろう音も響いた。(それは響かなくてもよかった)
「ヒーロー科だぞ」
(なんか、いるぅぅ……)
「ハイ、静かになるまで八秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠くね」
ぬぅ、と黄色の寝袋から出る、我らが担任。
「相澤消太だ。よろしくね」
「また体操服着てグラウンドですか」
「そ。お前以外のは今出すから、みんなコレ着て」
体操服を、自分の入っていた寝袋から出す消太くん。私も去年された。
消太くん呼びは、例によって。原作のトガヒミコは、確か上司にあたるであろう人も下の名前にくん付けだったから、なぜ瀬呂くんが自然と範太くん呼びにならなかったのかは不思議なところ。
持ってきた自分の体操服を持って、更衣室へと向かおうとすると、後ろから女子たちが揃ってついてきた。ついてきた、と言うのも、なんだか私を伺っているような仕草をしているから。
「……どうかしました？」
くるりと振り返ると、女子たちはピタと歩みを止めた。私たちは今だるまさんが転んだをしていたっけ？
「えっとぉ……ごめんね、こんなコソコソして。更衣室の場所知ってそうだったし、なんか “また” って言ってるの気になって、みんなで」
「あぁ、なるほど。ねぇ、みんなで一緒に行きましょう、私そういうの憧れてたんです！」
みんなに話しかける。
頷いてくれたのを見て、思わず笑顔が零れた。
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カナ - トガちゃんの成り代わりは私得ですね。笑更新頑張ってください。 (2019年1月29日 23時) (
レス) id: 270e06f60b (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ@無理ゲーはパス。 - ツインテトガちゃん可愛い (2019年1月14日 14時) (レス) id: e44d61dba0 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 成り代わり！しかもトガちゃん！もう大好きが勢揃いで嬉しいです！更新大変だと思いますが頑張って下さい！ (2018年12月29日 1時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
ハムぴょん - ああ面白いぃぃ！！！とがちゃん好きだから嬉しい！更新頑張ってください！！！！！ (2018年12月17日 21時) (レス) id: e2495abf65 (このIDを非表示/違反報告)
愛と正義 - めちゃ面白いです！！ (2018年11月26日 22時) (レス) id: 270e06f60b (このIDを非表示/違反報告)
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