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見慣れた氷と吹き荒れる風。
それを横目に写しながら、Aは傷病者の跡を追うようにして走り出した。
ゆなちゃんもヒーローに助けてもらっている。大丈夫。
私も大丈夫、走るくらいできそうだ。
『…大丈夫ですか、えっと…』
「真堂…さっきはごめんな」
『全然です。すみませんさっき』
さっき結構な力で押しのけてしまった男子生徒。始まる前にも話したような気がする。
彼もAが押しのけたせいで軽い切り傷を負っていた。
ただ、そんな彼女の足が止まった。
轟と夜嵐が喧嘩している声が響いているのだ。遠く離れたここにまで。
「…喧嘩？」
『……バカじゃないの？』
初めの方からやたらと轟を嫌っていた夜嵐。
こんな時に怒りが爆発したっていうのか。よりによってこの時に。
風と炎、その二つはお互いを消しあってどちらも攻撃の意味を為さなくなる。
そして、轟の氷結は防がれた。つまり彼が使うのは炎だけ。夜嵐は風だけ。
そして夜嵐の風は渦を描くように吹いている。だから、それに乗せられて炎も移動するのだ。
『真堂さ、』
そして、予期せぬ方向に移動してきた炎は真堂の方に向かってやってくる。
瞬時に作った氷の壁、それも彼を守れるかさえわからない。
体が先に動いて、彼が助かったかは確認できなくて。
だけど彼は、緑谷によって救出されていた。よかった。ほんとに、よかった。
「何を……してんだよ！」
心臓がバクバクしている。
数ミリずれていたら、数秒遅れていたら。きっと火傷を負った。
もしかしたら火傷どころじゃなかったかも、手遅れになっていたかもしれない。
…うわ、めっちゃ怖いじゃん。
「氷室、『なんで私！？！黙って前！』
前にギャングオルカいるよ、ということは叶わず。だけど間に割って入ることはしない。
きっと2人ならどうにかなるだろう、というのが半分。もう半分は傷病者スペースに押し寄せている沢山のヴィランたちの対応をしよう、というのが半分。
『…遅れました、ってえ！！』
「今来んなよ！！」
地上が真堂によってボロボロに崩されている中、Aはその中に飛び込んでいった。
完全にタイミング間違えた。…けど緑谷の声が聞こえたからまあいいのかな。
「怪我人の避難済んだって！！」
『ほんと！？よかった！！』
ならもうヴィランを倒すだけ。
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星空_kanata_(プロフ) - なんなんさん» いえいえ！これからも更新頑張ってください！ (2021年9月20日 22時) (
レス) id: efa314ad9e (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - 星空_kanata_さん» 俺でした！！こちらの不注意で申し訳ございません、そしてご指摘ありがとうございます…！ (2021年9月20日 22時) (レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
星空_kanata_(プロフ) - 続編おめでとうございます。ところで、ミリオの一人称は俺だった気がするのですが、間違ってたらすいません (2021年9月20日 22時) (レス) id: efa314ad9e (このIDを非表示/違反報告)
なんなん(プロフ) - S_k_y_404_さん» わあありがとうございます！！チェックしてみます◎助かります！！ (2021年9月17日 17時) (レス) id: dff1beac48 (このIDを非表示/違反報告)
S_k_y_404_(プロフ) - 続編おめでとうございます｡電柱の裏から見守る様に作品を見させて頂いております｡氷の個性ですがNARUTOの白の様に氷鏡を移動出来る様になると主人公ちゃんの出来る事も広がるかなぁと思いました｡良ければようつべ等で見てくださいませ… (2021年9月17日 10時) (レス) id: 7e0b21686c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なんなん | 作成日時：2021年9月14日 18時
