56夢＊突然の訪問者〜卓side〜 ページ16
急に遥輝が来るってゆーし、せっかくの休みやのにAからは全然連絡返ってこんしなんて日だと思いながら部屋の片付けをしていた。
遥輝のことだから15分ぐらいで来るかな。
どーせ遥輝だし、ジャージでいっか。
どーせ遥輝だし、部屋の片付けもこれぐらいでええか。
そう思って待ってたらインターホンが鳴った。
卓「はい。」
遥「たーくさんっ！来ました！」
なんかいつもよりテンションの高い遥輝。
気持ち悪いな…と思いつつもロックを解除した。
遥輝はいつもマンションのエントランスのロックだけ解除したらあとは勝手にドアを開けて入ってくるから、部屋の鍵は開けていた。
そろそろかな…と思っていると、またインターホンが鳴った。
珍しい…家のドアの方だ。
俺はモニターもみずにドアに向かって
卓「遥輝ー。開いてるけん、入って良かよ。」
と叫んだ。
それでも開かないドア。
そして再び鳴るインターホン。
卓「なんなん？あいとるって言っとるんやけど…。」
そう言いながら開けるとそこにいたのは遥輝ではなかった。
卓「え…は！？え！？」
ドアの前にいた人物に驚きすぎて開けたドアを1度閉めてしまった。
A「たくー閉めないでー！」
ドアの前にいたのはA。本物。
は？聞いてない。
もう一度ドアを開けて再確認。
A「たくー閉めないでよ。寒いよー。」
卓「え…ホントになんでいると…？」
A「アリゾナ行っちゃう前に会いに来ちゃった。どうしても…会いたくなったから。」
恥ずかしそうに言うA。
それが可愛すぎて思わず俺は抱きしめた。
卓「ここまでどうやって来たと？遥輝？」
A「うん。杏ちゃんと一緒に北海道に来たの。
遥輝さんにもお手伝いしてもらって。」
卓「言うてくれたら迎えに行ったのに。」
A「たくを驚かせたかったの。
ごめんね、突然来ちゃって。」
卓「全然。むしろ大歓迎。」
俺はAの手を引いて家の中へ案内した。
卓「遥輝やと思い込んでたから汚いし、服装ダサいし色々ごめん。」
A「全然！たくはなんでも似合うね。」
卓「ほんっと不意打ちのそーゆーのやめて！」
照れ隠しにAの頭を撫でた。
とりあえずリビングに通して、2人で座った。
1ヶ月ぶりの彼女は髪も暗くなって幼く見えた。
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作者名：あかねん | 作成日時：2018年9月22日 1時
