流れ星のようにキミは。 (ページ6)

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不思議ー#ーページ6

学校が終わって家に帰ると兄は大学、両親は仕事で誰もいない。

手を洗って制服を吊るして部屋着に着替えてソファーに座る。

“俺のこと…覚えてないか…？”

転入生初日、呼び出されてそう言われた。

素山猗窩座。

彼はどうやら私の前世を知っているようだった。

私はもちろん自分の前世なんて知らなくて

でも

A｢思い出したい…｣

あんなに必死に顔して言われたら疑えないし

嘘をついているようには見えなかった。

あの後は時間がなくて、私が前世で一体彼の何だったのかは聞けなかった。

でもきっと私は前世で猗窩座のことを大切に想っていたんだろうなって直感的に思う。

すると、スマホがｳﾞｰｳﾞｰと音を立てる。

手に取り画面を見ると

A｢あ、しのぶ｣

今日一日でとても仲良くなったとんでもない美人のしのぶだった。

しのぶ“Aさんの話を友人にしたら、あなたにぜひ会いたい、と言っている方がいるので明日の放課後お会いできますか？”

しのぶはタメにも丁寧な言葉で話す上品な女の子で、部活でも大活躍しているようだ。

A“わかった！空けとく！”

しのぶ“ありがとうございます、伝えておきますね！”

スマホを膝の上に置いて天井を意味もなく見上げる。

…前世。

でも何で猗窩座だけに記憶が…？

いや、もしかしたら知らないだけで他の誰かにもあったりするのだろうか。

考えても分からないので一旦考えるのを辞める。

でも…

なぜか猗窩座は懐かしい感じが…する…。

少し横になるとあっという間に眠りに着いてしまう。