『そらる』俺、子供育ててます。

子供生活46日目 ページ7

『そ、らるさん…』

「っ…ぅ……ぁ」

声が震えそうになるのを必死に抑える。いや、抑えろ、平然としろ。そらるさんに不安を感じさせるな、僕が、僕が原因なんだから……不安を悟られてはダメだ、何とかしないと


＿＿＿＿でも、どうやって？炎上してる時点でもうリスナー達の説得は難しいんじゃ…

〈うるさい〉

＿＿＿＿だったらそらるさんを心配させない方法は？その女とどうやって引き剥がす

〈そんなの、直接会うしか…〉

＿＿＿＿そらるさんは絶対に否定する、優しいから全部自分でやろうとするからそらるさんに言うのはダメだ

〈……だったらもう、僕が〉

＿＿＿＿そらるさんが悲しむ方向へ行ったら意味ないじゃないか、ようやく頼ってくれたのに…！！

〈だったら、どうしたらいいんだよ…！！それしか方法が！！〉


「……かなた、さん…まふゆさん」

『！？』

「な、んで…Aが」


「ご、ごめんなさい。最近かなたさん暗かったから…気になって」

『……A』

そう言って僕らの方へ歩いてきたAの目には薄く膜がはってあって泣きそうになっているのが見るだけで分かった。
そらるさんは呆然とAを見つめていたけど「話……聞いてた？」と小さくAに問う
こくりと頷いた様子を見てそらるさんは辛そうに顔を歪ませると僕の肩に寄りかかって深いため息をついた。

「ごめん、不安にさせて……どうにか、するから…Aは先に家に帰ってて？」

『……そらるさん』

「…やだ」

小さく呟いたAの目尻には涙が溜まっていた。それを見たそらるさんは目を見開いて固まった。僕も意味がわからなくて目を見開く。


「なんでっ…かなたさ、は…無理しちゃうの！！」


「ぇ、あ…何いって…」


「私は！！…かなたさんが、無理するくらいなら……前の家、もどる」

『っ！？』

「な、なんでそんなこと言うんだよ！！俺はAに何不自由ない暮らしさせたく「いらない！！そんなの要らない！！！」


「わたしは……かなたさんと家族になりたい…」

『！！』

「どう言う、こと？…家族でしょ？」

「家族じゃない！……家族は、家族に頼るもん…」

「っ…でも、コレはAを苦しませることで「それでも！！……頼ってよぉ…！」

「頼る？Aを…？」

そらるさんは目を見開いてAの目を見つめ返す、Aの頬には涙が伝う。そのままAはそらるさんの胸へと飛び込んで大声で泣いた。
僕とそらるさんは呆然としたままAを抱きしめた。

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