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「天月さんのこと、恨んでなんかいませんよ」
『っ…でも!!僕はっ…』
「…だって、それを知って、泣いてくれた」
『!!』
「…私は、かなたさんに助けて貰えたから。…大丈夫です」
『……僕は、君を助けられなかったのに?』
「…じゃあ、今度は…困った時、助けて欲しいです」
『…。うん、…助けるよ、絶対に』
「ありがとうございます!」
お礼を言うのは僕の方なのに、Aちゃんは優しく笑って僕のことを抱きしめてくれた。それが暖かくて、そらるさんがこの暖かい太陽みたいな子を助けてくれなかったら、僕はきっとずっと後悔していただろうと思った。
今胸の中でこの子が居てくれるのは、僕の心を安心させた。
「…ぁ、天月さん?」
『さん付けなんて、いらないよAちゃん』
「…じゃあ、私も…Aって呼んで欲しいです」
『…うん。分かったよA』
「はい!お兄ちゃん!!」
『っ……な、なかなか恥ずかしいや』
「そうですか?なら、
『あ、なら…
「!!…てんにい…いいですね!!」
可愛い笑顔で笑ってくれたAに天兄!!と連呼させる。妙にこそばゆい気持ちでたまらなくなるが、どうしようもなく嬉しいのは事実だ。ある事に気が付きAに話しかける。
『…Aは、沙羅さんにそっくりな目なんだね。今まで気が付かなかったや』
「!…あの、もっと話して」
『!…うん。話そうか』
お母さん、沙羅さんの話になり嬉しそうな顔でしかも今まであまり抜けなかった敬語が抜け落ちて子供らしさが溢れ出ていた。
僕は嬉しくなって沙羅さんのことについてずっと話した。
気がつけばもう夕方の七時、そらるさんとの約束を破ってしまうことになる。と二人で走り出す。途中で疲れてしまったAを抱っこして歩く。Aは楽しそうに笑った
「ふふっ…天兄!」
『なーに?』
「お母さんのこと、教えてくれてありがとう」
『…僕も、許してくれて、ありがとう』
___
「…で、約束の時間をオーバーした、と」
『「…はい」』
「はぁ…たくっ…最近危ないんだから気をつけなさい!!天月くんもAと居るんなら細心の注意を払う!!」
『はい…』
目の前には怖い顔したまふくんとそらるさん、心配してくれた二人に説教でしごかれた僕らは苦笑いしあった。
「…はぁ、今日は話があったのに」
『何?』
「Aに歌ってみたをしてみない?って、提案」
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夜桜(プロフ) - 犬坂さん» わぁぁ!!犬坂ぁぁ!ボードでお話あんましてなかったから久しぶりー!!コメント嬉しい!!!覚えてるに決まってるよ!!!おしゃべりめちゃ楽しかったもん!!!リクエストマジありがとう!!もちのろんで書かせて頂くぜ!!!! (2019年6月30日 19時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
犬坂(プロフ) - まふくん可愛いwあ、お久しぶり!犬坂だお、覚えているかい?あと。リクエストで、『夢主ちゃん迷子になってほすぃー』 (2019年6月30日 19時) (レス) id: 6b5e6236e0 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - そると。さん» 私も素晴らしいリクエスト頂けて嬉しいです!!!そると。さんに感謝しかないです!!コメントありがとうございます!! (2019年6月28日 22時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
そると。(プロフ) - こんなに早く書いていただけて嬉しいですー!楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年6月28日 22時) (レス) id: 86f42cc0f3 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - まろまろさん» ぁ、まだ数話続きます!!ありがとうなんて、私の方こそリクエスト有難いので、マジ感謝なんですよ!!!本当にありがとうございます!! (2019年6月21日 20時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2019年3月3日 17時