第８話 ページ9
ぐっちょりと赤黒い染みを作っているパーカーを見て俺は肩を落とした。結構お気に入りだったのに･･･
「あれ？いつ付いたんだろこれ」
「それ本物･･･だよな？血糊とかじゃなくて･･･？」
ジョーは半信半疑で聞いているがその隣のケイジは疑わし気にこちらを睨んでいる
「いやぁ･･･本物だねー。おまわりさん鼻が利くからさ」
「ここへ来る前の最初の試練で何かあったのではないですか？」
カイは警戒しつつも尋ねた
「ああ、同じ部屋のやつが死んじまった。別に殺したわけじゃねぇよ？」
「私たちと同じように･･･あの試練を･･･？」
作業着の女はすべてを悟ったのか口元を抑えて一歩下がった
「あの試練の内容を彼に詮索するのはやめましょう。辛いことを思い出させることになりますからね」
ミシマは俺へのそれ以上の詮索を止めた。まぁ、聞かれても普通に答えるけどさ
「それ以外にも気になることがあるんだけどさ」
ニット帽の男は小さく挙手をする。その手に全員の視線が集まった。指先をその視線が追い、指示した先は俺の顔
「顔中の包帯とガーゼは何？怪我をしたの？」
俺の顔は包帯で覆われている。外気に触れているのは右目と僅かな皮膚のみ。左目に大きなガーゼを貼っている
「子供のころに火傷を負ってね。見せられないほどの痕があるから･･･見たい？」
包帯を剥がそうとするとレコが大声で止めた
「バカ！子供もいるんだ！酷いって分かってるなら見せなくていい！」
「そっかそっか、ごめんね。取り合えず･･･この血のついた服どうにかするよ」
赤い染みの付いたパーカーを脱ぐ。子供らの視線が痛いしね
「本当に大丈夫ワン？怪我とかしてないニャン？」
変わった子供は俺に近づいて上目遣いで見つめてきた。心配しているのか
「平気だよ。確認する？」
パーカーの下に来ていた黒いシャツをめくろうとしたが、変わった子供に断られた
「別にいいワン。もしかしてジン兄ちゃん、ろしゅつきょーニャン？キモイワン。近づかないで欲しいニャン」
「健全な青少年の前で脱ごうとするなど！変態以外の何物でもありませんねぇ･･･ククク」
「はぁ？誰が変態だ、ぶち殺すぞ」
「まぁまぁ、ジンくんのことは知れたからその辺にしておこうか」
一触即発状態の俺たちに仲裁を入れたのはケイジだった。ミシマのやつ後で覚えておけよ･･･
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
