第４０話 ページ42
「ぐっ･･･外れろ･･･この･･･！」
ジョーは力づくで首輪を外そうとしている
「あはは！離れて！離れて！危ないですよー！」
ホエミーはまるで子供がおもちゃで遊ぶように無邪気に笑った
ジョーは皆から距離を置かれ、部屋の中央で必死に首輪を外そうとしていた
俺は思わずジョーの元に駆け寄っていた
「ジ、ジンさん！？何やってんすか！？離れて！」
「うるさい！ほら手、退かせ！」
俺はジョーの首輪の間に指を入れ、外そうとしたが、金属の首輪だ。手じゃ外れない
「あはは、仲間思いですね。一緒に死んでくれるなんて」
ホエミ―は必死にもがく俺たちを見て笑っていた
ピッピッというカウントダウンを刻む音がやけに大きく聞こえた
その音が刻む感覚が段々早くなっていく
「ジンさん･･･！」
ジョーは今にも泣きだしそうな顔で俺を呼ぶ
「大丈夫、大丈夫だから･･･！」
何が大丈夫なのか、俺にも分からなかった
死ぬときは一緒に死んでやる、そういう意味があるのかもしれない
ピーッと甲高い音が鳴り響く
ジョーはギュッと目を瞑っていた
俺も覚悟を決めて目を閉じる
待っても爆風は飛んでこない
恐る恐る目を開けると、涙を浮かべて青ざめたジョーが自分の首輪を見ている
「はあ･･･はあ･･･はあ･･･」
「爆発･･･してない･･･？」
「･･･もちろんウソですよ？うふふ･･･楽しんでくれました？」
ホエミ―はとびきりの笑顔で青ざめた俺たちの顔を覗き込む
「う･･･ウソ･･･」
ジョーは緊張が解けたのか床に崩れ落ちた
「ふざけやがって･･･」
今すぐにでもこの人形の顔をぶん殴りたい気持ちだった
「この首輪はそもそも爆発なんかできませんから」
「･･･テメェ･･･！」
レコは怒りをあらわにしていた
「はははははははははははははははははは！！」
ホエミ―は堪えていた笑いを抑えきれなかったのか大笑いし始めた
「えへ、おかしくって、あは、お話も、ふふ、できませんね、んふふふ」
言葉の途切れ途切れで吹き出しながらホエミ―は語る
狂っている
最初の感想はそれしかないだろう
「こいつ、まともじゃ無いニャン･･･」
まともじゃないどころか人間でもない
だが、聞かなければならないことはある
「ツワモノと言っていましたね。ツワモノとは何ですか？」
サラはホエミ―に尋ねた。冷静な頭を取り戻したようだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 102人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
